「キャリアアップ」のバカヤロー 自己啓発と転職の“罠”にはまらないために (講談社プラスアルファ新書) 「キャリアアップ」のバカヤロー 自己啓発と転職の“罠”にはまらないために (講談社プラスアルファ新書)
(2011/04/21)
常見 陽平

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著者の常見氏と、来週、お会いすることになっている。最新作は読んでおかないと失礼にあたる。それが本書を手にした理由ではないが、急いで読んだ1冊。
これまでの常見氏の著書は、現状の就職環境や学生生活の現状分析を通して、どうすべきかを語る。マーケティングの要素を含め、意見を述べるケースが多かったように思える。(それほどの量を読んでないので、勝手な私見だが・・・)
それに比べると、この本書は圧倒的に自己開示をし、自らの経験を踏まえ、今の若者たちに意見を述べている。その点で、これまでとは違うリアルな説得力を感じる。
キャリアについてはいろんな解釈があり語られているが、僕自身は高橋俊介氏の「目の前の事を一生懸命やる。そして、一定の年数が経った段階で後ろを振り返る。振り返った時にあるのがキャリアだ。」(文章は違うかもしれないが、意味は同じはず)の言葉に納得し、常に心がけてきた。
もちろん何年後にはこうなりたい!という想いもあるが、その想いも目の前の努力をしない限りは届く事はない。今回の本書は、改めてそのことを思い出させてくれた。
自己啓発も自分磨きも自己実現も大切である。それをどこに活かすかを真剣に考えると仕事に辿り着く事が多い。その言葉ばかりが踊ってしまう現実に対する違和感は著者に共感するが、実際そうだろう。趣味の世界でも、自分のレベルをアップさせるための努力はあるが、それを自己啓発とは言いずらい。
人は仕事で評価されるし、仕事で鍛えられるし磨かれる。それには、ここに書かれているように愚直に取り組むしかないのだ。
僕の場合、常見氏の仕事上の経験と自分の仕事上の経験をオーバーラップさせながら読んでいたため、本来、著者が想定する読者設定とは異なると思うが、自分の考えが間違っていない事が再確認できただけでも良かった。
僕はブログで、読んだ書籍の感想をちょくちょく適当に綴る事は多いのだが、一般論の域を出ていない事はお許しをいただきたい。(本書を読んで痛感。大した事は書けません・・・)
常見氏と僕との共通点は少ないと思うが、その中で上げるとすれば、ビールはサッポロ黒ラベルが一番好きだということ。どうでもいいかもしれないが、大事なこと。
どうぞ来週、よろしくお願いします。