今週の那古野塾は那古野塾OBの方の講演。
今から10年以上前に那古野塾で学ばれた大三鋼機株式会社の相川社長の話であった。講演を拝聴する前は、正直なところ、地元の中小企業の社長が1時間程度、現在の事業について語られるのだろうと軽い気持ちで捉えていた。
しかし、それは大変失礼な考えであった。講演終了後は感動と共に経営者にとって何が重要であるかを教えられた時間だった。反省である。研修会社などが何百名集め主催する有料の講演よりも、はるかに聞き応えのある内容。
机上の経営戦略でなく、実践に実践を積み重ね培われてきたノウハウや理念には説得力があり、胸を打つものがあった。
決して業界シェアが高いわけでも事業規模が大きいわけでもなく、また取扱い製品もプロダクトライフサイクルでいえば、成熟期を越えている。
そんな環境の下、8年間で粗利益4倍、従業員4倍というからスゴイの一言。そんな企業が名古屋市内の身近に存在するのはうれしいこと。自分たちとは全く異なる業界であっても、経営に対する基本姿勢は不変だと思うし・・・。
講演の中味を少しだけ紹介すると、「自分の得意のフィールドで勝負する」とか「会社は絶えず変化させよ、失敗を恐れるな」という内容。ドラッカーも言っているような基本中の基本が中心であった。
そこに裏付けとなる実践があるからこそ、説得力が増すし基本の重みが出てくる。とても深みのある話であった。
今回は投資の必要性も改めて認識した。
余分な経費は使うわけにはいかないが、戦略的な投資は必要。それを見極める能力が経営者には求められるわけだ。それは臭覚とも言えるだろう。
この講演では、相川社長のことが紹介されている書籍が挨拶に伺った先着5名に記念として贈られた。
講演終了後、即座に並び、その一冊を頂いた。それがこれ。
いくつか溜まった本も読まなければならないが、今回の復習も兼ねて優先的に早いうちに読みたいと思う。
有難うございました!
2011年10月22日