今年年明けに公開された映画。
迷っていうるちに公開終了。
今回、Amazonプライムで観ることができた。
姿を消した父親を捜す娘を描いたヒューマンサスペンス。
どこかから持ってきた引用だが(笑)、まさにその通り。
暗闇の映画館の方が緊張感をもって観れるのは間違いない。
その分、面白さを引いても、うまく誘導され、なるほどと思わせてくれた。
但し、予告編のインパクトを越えることはなかったのかも・・・。
どう予告編を見せるかは難しいところ。
本作はそうでもないが、予告編だけで十分という映画は存在する。
一番面白いシーンを集めたのが予告編という映画もなくはない。
映画監督という仕事は大変。
予告編で出し渋ればヒットしないし、披露しすぎればつまらないと叩かれる。
要は面白い映画を創れば何も問題はないが、そうならないのも映画。
まず面白くなりそうかどうかは脚本の出来次第。
本作でいえば、上手く捻ってあり観客を見事に惑わす。
主人公に肩入れしてしまう愚かな自分を十分に感じる。
人間の正しさ、弱さ、醜さは環境によって露になる。
正しい行動を心掛ける人間もふとした出来事で意志と反した行動に出ないとも限らない。
「さがす」とは「捜す」ではなく「探す」か。
それとも反対か。
観る人によって解釈は異なるのかもしれない。
大河でイヤらしい比企能員を演じた佐藤二朗はここでもイヤらしいオヤジ。
僕は彼が上手いのかどうかさっぱり分からない。
メチャ大根役者のような気もするし、名演技のような気もするし・・・。
それよりも唸らせるのは娘役の伊東蒼。
彼女の演技はすこぶるいい。
昨年観た「空白」のちょっと足りない感じも見事だったが、
今回も関西弁を見事に操り人間味を表現している。
ラストの卓球のシーンは名シーンとも呼べるのではないだろうか。
あのワンカットで全てを物語っている。
そこはしっかりと確認してもらいたい。
決して美人ではない。
アイドル路線を走る女優ではない。
しかし、彼女が今後活躍する舞台は増えてくるだろうし、
いずれもっと素晴らしい作品に出会うような気がする。
あくまでも気がするだけだが、最近の中では記憶に残る女優。
まだ16歳なので、これからの活躍に注目したい。
と、あまり映画を語らずにブログを終えそう。
最近、やたら無差別に人を刺す残酷な事件が多い。
映画も時代を象徴しているということか・・・。
まっとうになるためにはまっとうでない映画を観ることが大切かもね。