新年度がスタートし、一週間が経過した。
この4月は単に新人が入社しただけではない。ここ2年間、全く触らなかった組織を大幅に改組したのだ。新しい部門を設け、若手中堅社員をデスクとし、直属の部下を配置した。
この2年組織を変えなかった理由として、僕がトップを務める新体制となり、まずはどん底まで落ちた業績を回復させることが第一の目的とするため、一番の安全策を取る必要があったこと。体制を変えることが社員の不安につながり組織のバランスが崩れるリスクを避けたかったのだ。
そればかりが理由ではないが、会社全体の一体感が高まりロイヤリティも生まれ、リーマンショック後の危機も乗り越えることができた。
組織がうまく機能したのだ。
そのままの体制を維持することは安定感をもたらすので、特にいじる必要はないかもしれない。しかし、その環境に浸かることで、緊張感が欠如する恐れもある。マンネリ感も生まれる。
新しい部署を立ち上げることは当初の考えにあったため、この4月はいいタイミングでもあった。
3月の個人面談で内示し、本人の意向も伺った。僕が気を付けたのは本人の強みが生かせる体制になるかどうか。そして、バランス。そこにかなりの時間を費やした。
自分の人事に異を唱える者はなく(会社だから当たり前か)、個々人のモチベーションは上がったように思えた。あくまでも個人的な実感でしかなかったが・・・。
そして、4月になり新しい体制がスタートした。
わずか一週間の業務では正確な判断はできないとは思うが、以前より活気溢れる社内になったのは事実。上司部下の会話があちこちで積極的に行われている。
これまでも十分行われてきたが、やはり真摯さに欠けた面もあったのだろう。決して否定的な意味ではなく・・・。
この一週間を冷静に振り返るとそう思えてくる。
うちのような全社員が見渡せ、お互いの性格まで熟知する小さな組織でも、組織は人の意識や行動を変える。大きな組織であれば、その影響力は莫大なものだろう。それはプラスばかりに働くとは言えないかもしれないが・・・。
組織は本当に重要だ。
トップの役割なんて、健全な組織を作り続けることくらいかもしれない。
(そんなはずないのは分かっちゃいるけど・・・。)
2012年4月9日