昨晩は若鯱会30周年記念講演会に参加。
若鯱会とは名古屋商工会議所加盟の若手経営者を中心とした異業種交流団体。僕はこの会には所属はしていないが、仲のいい経営者も所属していることもあり、どんな講演があるのかと興味本位で参加したのだ。
基調講演の講師は金美齢氏。
TVの討論番組にもよく出演されるコメンテーターだが、僕はその手の番組もほとんど見ないし、著書も読んだことがなかったため、名前だけを存じ上げる程度。実際、どの分野が専門なのかも知らない勉強不足状態であった。
初めてお目にかかったのだが、とても78歳とは思えない凛とした佇まいは、それだけでオーラがあり圧倒された。
金美齢氏の講演タイトルは「温故知新~歴史から学ぶ日本人の誇りと道徳」。
台湾人である金氏が日本人論について語るのだ。一見、違和感があるのかもしれないが、どんな分野であれ客観的な視点が持てる方の方が説得力を持つのはよくあること。
今回の講演でも台湾と日本との関係性を軸に日本人のメンタリティー、倫理観、美徳などについて、これまでの歴史を振り返りながら熱く語られた。
伺った内容は今まで僕が全く知識として持ち合わせていないもの。
自分の知識不足と歴史に対する理解のなさを痛感する情けない現状を晒したわけだが、反対に新鮮に伝えられる話の重さは喜ぶべき方向にありがたく導かれた。
台湾は日本を最も友好的な国と思っており、それは第二次大戦後から変わることではない。
東日本大震災の義援金も230億円という他の国々が全て足しても追いつかない世界一の金額を提供。大きな証となっている。
そんな日本を尊敬する立場から言われるのが、日本人は日本人としての幸せを大切にし、誇りに持てということ。それをもっと歴史から学ぶ必要があるというのだ。タイトルの温故知新はそこに結びついていく。
決して自分が褒められているわけではないが、うれしい内容であった。そして、日本は努力が報われる国だと強調されていた。失いつつある日本人の自信がこの言葉により、救われるのではないだろうか。
10年、20年、30年後は歴史を見れば分かることであり、先人の知識で正しい判断ができるようになる。知的遺産が多いのが日本という国。
1時間程度の講演は僕にとって貴重で有意義な時間であった。
講演を伺いながらこんな言葉を思い出した。
「賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ」。
もっともっと歴史を学ばなければならない。
ありがとうございました。
2012年7月10日