ここ最近、、Z世代の効果的な採用について話してほしいという依頼をちょくちょく頂く。
ありがたいことだが、僕が話せることを網羅しているわけではない。
Z世代に共通項はあるにせよ多様化が進んでおり、一方的な話では終わらない。

いろんな角度の見方が必要。
僕自身の勉強のためにも本書を手に取った。
ある種の正解だし、世代をうまく表現している書籍。

確かに共感や賛同する面は多い。
特に学生が教室のどこの席に座るかの項目は自分が大学の授業で目にする光景と同じ。
納得感は高い。
意外と学生は密を気にすることなく、友人同士ではべったりとくっついていた。
小さなコミュニティは彼らにとってとても大切な存在。
昔から前の方に座る学生は少なかったが、その傾向は更に進んでいるようにも思える。
みんな目立ちたくないし、当てられたくない。

大学の授業では最後に振り返りレポートを提出してもらう。
自分にキャッチコピーをつけるという大学のレポートには相応しくない課題もある。
これでもマジメにやってます(笑)。

ブログでの紹介は控えるが、そのキャッチコピーはまさに本書に書かれる若者像と同じ。
自分が主役というより脇役で周りを盛り上げることを得意とする学生が多い。
それも成績が優秀な学生に目立つ。
クラスの特徴に過ぎないが、象徴的な出来事のように思えてしまった。

僕も感じることだが、今の若者は本当にいい子が多い。
授業も当たり前のように出席する。
昔が異常だったか(汗)。

そんないい子症候群の仕事観はこんなことだという。
・とにかく人目は気になるし競争もしないけど、自分の能力を活かしたい
・そこそこの給料をもらい残業はしないけど、自分の能力で社会貢献はしたい
・自ら積極的に動くことはないけど、個性を活かした仕事で人から感謝されたい
・社会貢献といっても、見ず知らずの人に尽くすとかではなくて、
とにかく「ありがとう」と言ってもらえるような仕事がしたい

なんだか学生が提出したキャッチコピーに似てるんだよね。
これがすべてでないのは当然。
授業では必ずといっていいほど積極的に質問に来る学生もいた。
一つの傾向性として捉えておくべき。

昔は人前で褒められることで優越感に浸ったが、今はその反対。
人前で褒められたくはないようだ。
大学生の息子に聞いても同じ答え。
学級委員や部活のキャプテンを任されてきた身でも人前で褒められるのはイヤだという。
なかなか難しいね。

そんなことばかりだとネガティブになるが、今の若い連中はまんざらでもない。
僕らが若い時に持っていなかった能力を確実に持っている。
ITリテラシーは当然ながら、僕なんて論理的な思考なんて一切持ち合わせていなかった。
そのあたりは明らかに違う。
僕が社会で鍛えられ、少しはマシな大人になったように、
今の若者も社会でうまく鍛えることで確実に立派な大人になれる。

そのために自分たちがいるのかもしれない。
そのためには誤った育成をしないことも重要。
今の若者を嘆くのではなく、自分たちの在り方を考える方が先なのかもね。

そんなことも考えてしまった。