今週は忙しい。日中も夜もスケジュールがてんこ盛り。かなりハードな一週間。そんな中、昨日は時間の合間を縫って、講演会にお邪魔した。
オムロン株式会社の取締役会長である作田久男氏による「企業価値の持続的向上」というタイトルの経営者向けの講演。オムロンの現状からグローバルリーダーに期待される人物像まで、多岐に亘って話を頂いた。
しかし、この講演、2時間の予定のはずが1時間ちょっとで終了。あらら・・・。
通常の講演会なら最後の10分程度で質疑応答が行われるのだが、この日は50分程度のその質疑応答にあてられた。
それが面白かった。
いくつかあった一つに、創業家以外から初めて社長に就任した作田氏に、「なぜ社長になれたのか?」というダイレクトな質問があった。
答えは簡単明瞭。「運が良かった」とひとこと。場内は唖然とした雰囲気だったが、納得できないわけではない。
実際、僕も多くの方から「どうやって社長になったのか?」と聞かれることが多い。僕は「たまたまです。」と答えるが、聞いた方はほとんど納得しない。しかし、それは嘘ではない紛れもない事実。もちろんそれだけではないが、大きな割合で言えば、そんなところ。
社長のなることがゴールではないので「運が良かった。」とは言う事ができない。まだ先は長いし、結果は残していないし、最悪の事態もあり得るから・・・。(そんな風には絶対しちゃならないが。)
スケールや能力は比較にならないが、同じようなことだと僕はうなずいてしまった。
その後、納得しない聴衆者に対し、フォローというべき言葉もあった。
「99%は運だが、残りの1%は違うだろう。残りの1%はきっとこう考えてきたからだろう。今日は昨日の続きじゃないし、明日は今日の続きじゃないと思ってやってきたから。」
そんな内容が加えられた。
???と思った方も多いだろうが、とても深い言葉に感じた。要はいい事ばかりは続かないし、悪いことばかりも続かない。今の状況が最悪だとしても、踏ん張ってやれば必ず道は開けてくる。そのためには毎日を真剣に過ごす。その繰り返しだと。
なるほど・・・。妙に説得力があった。1%はかなり謙遜が入っているだろうと思うけど。やはり僕とは違うな・・・(笑)。
その他にも、後継者(次の社長)になぜ若手を登用したのか等、興味深い話は多かった。
いくら忙しいとはいえ、学ぶ場は持ち続けなければならない。日常に忙殺されて過ごすだけでは成長しない。まだまだ未熟でできないことも多いが、これも今日と明日は違うということだな・・・。
2012年11月14日