今週の週刊ダイヤモンドは就職特集「今、入るべき会社」。来週の東洋経済は就職関連の別冊が発行される。昨日の新聞やTVも就職活動解禁のニュースを大々的に取り上げていた。まさに就職戦線一色である。
今回の特集でも分かるように今や就職活動は学生本人の問題ではなく、親にとっても切り離せない問題のようだ。それについて否定するつもりはないが、あまりにも過激な取り上げ方には違和感を感じることはある。
本特集も、共感する面と違和感を持つ面の両面で読み終えた。
各業界の動向や今後の予測はさすがビジネス専門誌という切り口で、就職に関わる者だけでなく、単純にビジネスマンとして参考になる点は多かった。
一方でこれはどうか?と首をかしげる記事があったのも事実。
年収が高い企業が勝ち組企業という錯覚を与えているような気もする(実際はそんな断定はしていないが・・・)し、地方企業に対して、ここに行けば一生安泰という表現も誤解を招きかねない。
入社3年以内の離職率のデータを示した「つらい業界ランキング」なんて、トップの業界はかなりイメージダウンだろう。ウソの数字ではないとはいえ、その数字だけが一人歩きしてしまうと、その業界内で社員満足度が高く懸命に努力している優良企業も同様に見られてしまう。そのダメージは大きいと想像する。
ただ親子で業界全体を把握するにはいい機会だとも思うし、お互いに気づきを与える場としてはこんな特集は効果的だ。
でも、親としてこれだけはやってほしくない。
「名古屋の一生安泰な会社は○○と○○と書いてあるから、ここに行きなさい!」というような安易なアドバイス。
それこそ「就活親子の大誤解」の大誤解になってしまうから・・・。
2012年12月2日