絶対に会社をつぶさない 社長の営業 (2012/11/29) 小山 昇 |
著者の小山氏は、今から8年ほど前に日経ベンチャーが出している講演を収録したCDで知った。当時の社長にCDを借り、営業車での移動中に何度も聞いていた。
その頃は一切経営にタッチしていなかったが、感心して聞いていた覚えがある。2年前には東京のあるイベントで初めて講演を拝聴する機会を頂き、名刺交換もさせてもらった。
カッコつけることなく、本音で経営とは何ぞやを語る方。それも中小企業の社長は何をしなければならないかと歯に衣着せぬ言葉で発せられる。僕としては、キリッと身が引き締まる思いだ。
本書も厳しくも熱い想いで経営者に向けて書かれている。
僕は営業出身でそれも飛び込み営業からスタートしているので、トップが営業することには全く抵抗がない。むしろ最近、その機会がなくなってしまったので寂しく感じるくらいだ。特にうちのような会社は営業が基本だし、営業が強い事が会社の強みでもある。
僕が今更出ていく必要はないのかもしれないが、本書を読み終えるともうちょっと外に出てみようかとも感じてしまう。刺激を受けたこともあり、ぜひ、そうしてみたい。会社のメンバーには嫌がられるかな・・・(笑)。
本書には社長の営業の必要性だけでなく、印象に残る表現も書かれている。
新しいことに挑戦し失敗するのは失敗とは言いません。「一歩前進」です。二回目の失敗も失敗ではありません。これを「確認」といいます。(ただし三回目の失敗は「単なるバカ」になるので気を付けなければなりません。)
これはいい。
トップへの言葉でなく、社員全員にも使えそう。朝礼の場で、話してみてもいいかもしれない。失敗が決して悪いことではないことを的確に表現しているように思う。
中小企業は社長次第とはよくいわれること。そのことは、肝に銘じて、業務にあたらねばならない。改めて痛感した一冊だった。