予告編も宣伝も一切ない本作。
逆にそれが宣伝効果になりヒットしているように思える。
僕が観に行った時もかなりの混み具合。
普段混まない映画ばかり観ているせいか、窮屈さを感じてしまった(笑)。
アニメ作品の場合、気になる点の一つに声優が誰かということ。
今回も有名な役者陣の配役だが、僕は柴咲コウしか分からなかった。
これはネタバレにはならないよね?
エンディングで流れる名前を見ながら、
「へ~、どの役だっけ?」
なんて考えるも全然分からず。
映画に集中していたことにしておこう。
10年前「風立ちぬ」を観た時にブログにも書いたが、
僕は宮崎駿作品をあまり観ていない。
映画コラムニストとしては失格かもしれないが、
みなさんが想うほど気持ちが動かない。
日本人として何か欠けているのか・・・。
本作も当初、予定はなかった。
しかし、あちこちで賛否両論の声があるので、気になり、
それが理由で観に行った。
人は宮崎作品らしいというが、そうなんだろうか。
その点も僕はあまり理解していない。
ただ言えるのは僕が抱いていたイメージとは全然違ったということ。
それはタイトルであり、ポスターの印象。
5年前に読んだ「君たちはどう生きるか」のイメージが残っていたせいもある。
(マンガじゃなく原作を読めよ・・・)
ポスターの雰囲気も過去の作品とはテイストが異なる。
それがイメージと異なったが、結論としては宮崎作品らしいということか。
描かれるタッチは変わりようはないよね。
その表現自体が素人なんだろう。
宮崎作品に詳しいファンは僕とは異なる見方をしているはず。
どうやら過去の作品へのオマージュも含まれているようだし・・・。
人は歳を取ると過去を懐かしみ、それを再び伝えたいと思うのか。
積み重ねた経験を新たなメッセージとして加えて。
そんな作品作りを宮崎監督はしたかったのか。
一度、引退を表明した監督が戻ってくるのはそんな意味もあったりして。
よく分からないけど・・・。
本作が宮崎作品の代表作になるのかは僕には分からない。
どこまで高い評価を得られるのかも分からない。
しかし、アニメ作品が日本映画を牽引している事実は本作からも感じ取れる。
僕たちや日本映画がどう生きていくかも、
しっかりと考えていきたい。