昨年は韓国映画が面白いといい、かなりの本数を鑑賞。
今年はフランス映画か。
年に1本観るか観ないか程度だったが、今年はこれで4本目。
いずれも面白い作品ばかり。

これまで機会を捉えてなかっただけか、
それとも急激にフランス映画自体が盛り上がっているのか。
実態は調べないと不明だが、肌感覚として発信力が増しているように思う。
先日の「私はモーリーン・カーニー 正義を殺すのは誰?」もそうだが、
実社会にメスを入れる堂々とした作品が目立つ。

本作はジャンルとしてはコメディ。
ユーモアたっぷりに描いたクライムミステリーと紹介されているが、僕はコメディと認識。
違うのかな?

本作はやたらめったら喋りまくる。
フランス語の分からない僕は字幕を追い続ける。
もし、フランス語が理解できたのなら、
そのニュアンスや微妙な言い回しでコメディかミステリーか判断できるのだろう。
国特有の文化もあるだろうし・・・。

舞台は1930年代のパリ。
当時のフランスは女性に地位が低く、何かと軽んじられる。
その中で這い上がる三流女優と貧乏弁護士、
そして、かつての大女優が自己主張バリバリに展開していく。

計算高い女性が世の中を上手く渡っていく一方で、男どもは何とも情けない。
皮肉が込められているかどうかはともかく、体裁や恰好を気にする男と
欲望をむき出しで戦いを挑んでいく女性陣のコントラストが面白い。
どんな時代も女性の方がしたたかで優秀なんだろうね。

本作は3人の女優が主役張りの活躍。
弁護士役のレベッカ・マルデールは「シモーヌ フランスに最も愛された政治家」で若い頃のシモーヌを演じていた。
大女優役のイザベル・ユペールは「私はモーリーン・カーニー 正義を殺すのは誰?」の主役。

いずれも今年の作品で役どころは異なる。
見方を変えるとフランス映画は特定の女優に頼った作品ばかりか。
4本鑑賞のうち3本が同じ女優。
もう一本はソフィーマルソーだし・・・。
他にも活躍するステキな女優はたくさんいるよね?

ただ僕はレベッカ・マルデールに惹かれる。
日本だと小雪に似た雰囲気を持つが、
堅い役も柔らかい役も柔軟にこなせるのが素晴らしい。
これから好んで観てしまうかも。

ストーリーはあらぬ方向に行ったり来たりするが、
最終的な結末は、なるほどね・・・という感じ。
やはりシアワセになることが大切。

もっと多くの国の映画を観ることが必要だと改めて実感。
次回鑑賞するフランス作品も楽しみにしたいね。