中身を確認せず、タイトルだけで購入。
「男性中心企業の終焉」に近い経験に基づく内容かと想像したが全然違った。
データに紐づいているとはいえ、主観的な捉え方が強いというのが僕の印象。

それはいい面でもあり、悪い面でもあり。
少し上から目線を感じたが、ちょっと前の企業はそんな見方なんだろうね(笑)。
今はかなり変化があると思うが、そうでもないのか・・・。
まだまだ旧態依然した大企業が多いということか。

「昭和おじさんの暗黙知」を理解できないわけじゃないが、
アフターファイブの飲み会で全て決まるといわれると違和感を感じる。
昭和の時代が男性中心なのは間違いない。
その価値観が残っていることも否定しない。

ただ価値観が残っている人たちも、
自ら奮い立ち変化しようとする側が多いのではないか。
最近の政治報道にその要素が強いため偏った見方になるのではないか。

本書では男性経営陣の特徴と女性経営陣の特徴を各々取り上げている。
日本ばかりがその傾向が強く報じられるが、そうでもない。
著者曰くリーマンショックはリーマンブラザースだけでなく、
シスターズだったら起きなかったのではという。

リスク回避、不確実性への対応、倫理や道徳的態度は男女の違いがあると・・・。
多様性の方がイノベーションを起こしやすい分、男性中心だと同質性が高くなる。
そのため変化対応に遅れ弊害をもたらす。
確かにそんな面はあるのかもしれない。

いい例が東芝。
名誉欲が強く保守的であったため、変えることができなかった。
本書では男性社会に対して批判しているが、
女性を全面的に推しているわけではない。

女性の方が自分に自信を持てない割合が高い。
いい意味でビジョンや目標を共有できるが、大きな決断は難しかったり・・・。
そんなことが書かれている。

要はどっちかではダメで、男性も女性も特徴を理解した上での多様化が大切。
確かにそんな面はあるだろうが、決めつけてしまうのも違うとは思うけど・・・。
ひとつの研究内容を理解することが重要だし学びにもなる。
その中で自分としてどう判断していくかがより大切なんだろうね。