グロービスMBA集中講義 [実況]マーケティング教室 グロービスMBA集中講義 [実況]マーケティング教室
(2014/02/28)
グロービス

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僕のオンとオフの師匠である松林さんが深く関わった本書。先日、ブログで紹介した「次世代共創マーケティング」に続き立て続けに読んだのだが、順番で言えばこちらを先に読むべきであった。その方がよりマーケティング3.0の理解も深まっただろう。
本書ではフォードが車を売り出したマーケティング1.0の時代から、ビジネススクールでも学んだハーレー・ダビットソンとホンダの戦略の事例を使ったマーケティング2.0の時代へと、その変遷が分かりやすく書かれている。モノの選択が必要なかった時代はプロダクトアウトだけで十分だった。
それが消費者目線のマーケットインの時代になり、現在のどっちも大切だけど何が大切かよくわからない(笑)時代へと移ってきた。
それは自分たちのビジネスにおいても本当に難しくなってきた。以前の考えであれば、マス媒体をフル活用し、認知度を上げさえすれば十分成果は上がられた。
今もそれが残っていないわけではないが、TVCMをバンバン流したところで、ユーザーが我々を支持してくれるとは限らない。ユーザーがアクションを起こすための興味を持ってもらうこと自体かなり難しくなってきている。単純ではないのだ。
反対に、ユーザーの希望に合う魅力的な商品を作ればいいのかといえば、それもそんな単純な話ではない。魅力的な商品がたやすく作れれば、そんな苦労はしないのは当然のことながら、仮に作ったとしてもそれを伝える手段には大きな労力がかかる。
自分たちが勝手に作ったポジショニングを相手はどこまで理解してくれるかはわからない。だからこそ、共創という考えが必要なのだろう。
本書にも、「プロモーションとリサーチの領域のボーダーがなくなってきている。つまり会話をするなかで、お互いに商品や企業活動の意見を言いあって、もっとこのような考えが入ったものだといいね、といった対話から、たとえばブランドに対するロイヤリティが高まる」
「顧客の『楽しい状況』をイメージでき、それをメタ認知的なレべルで『世界観』として構築し、それをベースに具体的に伝えられる」
など、書かれている。
これだけ読んでも何のこっちゃと思われてしまうだろうが、本書を読み通してみると腑に落ちて納得できる面が多い。
これからもっとマーケティング3.0を学び、実践していかなければならない。