先週末は3日間の東京出張。金曜は先日のブログでちらっと触れた株式会社にんべんの高津社長による講演。
テーマは「老舗企業の社長に聞く、繁栄と永続の秘訣」。
にんべんは鰹節の老舗メーカー。創業が元禄12年(1699年)というから315年の歴史を有する企業となる。創業45年となる名大社の7倍の歴史。そう考えるとうちの会社なんてまだ子供みたいなもんだ(笑)。
恥ずかしい話だが、僕はこのにんべんという企業名を知らなかった。これまで全く接点がなかったわけではないと思う。多分、普段の生活の中で食していたこともあるはず。知らず知らずの間で使っていたのは間違いないだろう。気づかなかっただけのこと。
身近なことに関心を向けないと愚かになるだけだなと話を伺いながらも反省・・・。
今回の講演は14代当主。今はまだ克幸さんという名前で、まだ若い経営者。だが、いずれ伊兵衛の名を襲名し引き継ぐという。先祖代々当主は伊兵衛。これが企業の伝統。老舗企業には当主が名前を襲名するケースは多い。それが企業を背負う覚悟にもあたる。重みのある名前だ。
会社を存続させるのは伝統を守るだけでは成り立たない。創造と革新を繰り返す必要がある。それは家業と事業を明確にすることも必然だが、時代と共に変化することが求められる。
315年の歴史はいかに危機をチャンスに変えてきたかに過ぎない。にんべんの背景はその事業の継続性を示すロールモデルとして学ばせてもらった。鰹節やだしという日本の伝統文化を守りつつ、どう攻めに転じるのか。
上の写真にある「日本橋だし場」というだし専門店も新たな試みのひとつ。トライ&エラーを繰り返しつつ、マーケットを切り開いていく。
今回の講演はファミリー企業の永続の秘訣を学ぶだけでなく、マーケティングの勉強にもなった。
企業の歴史や文化は大切にしなければならない。しかし、それだけでは生き残りることはできない。創造と革新もワンセットにすることが繁栄し永続する企業の重要な要素なのだろう。
いい学びとなりました。ありがとうございました。
2014年4月16日