先週の東洋経済の特集は「本業消失」。
富士フィルムの事業を通して、勝ち残るための経営をリポートしていた。今、写真はスマホで撮る時代。デジカメの存在ですら、もう古いと感じてしまう。
速い。本当にスピードが速い。ほんの10年前に当たり前だった存在や定番の商品がパラダイムの変化であっという間に無くなってしまう。
写真のフィルムの存在がまさに代表格。サザエさんではまだフィルムを現像している場面があるが、うちの息子はフィルムを入れるカメラの存在を知らない。カメラといえばデジカメでありスマホ。こちらの方が圧倒的に便利なのだから仕方ない。
未だにフィルムを現像する時代であれば、facebookはこれだけの盛り上がらなかっただろう。
このブログで僕が言いたいのはそんなカメラの現状ではなく(苦笑)、その時々に訪れる危機をどうトップが決断を下し、あるべき方向へ導くかということ。
危機は予測でき、兆候は表れるというが、自分たちにとって都合よく考え、結論を先延ばしにすることはよくあるケース。また、誤った選択をすることもあるだろう。そう考えるとトップの責任は重い。最悪の事態を招くことも十分にあり得る。コダックなんかはその例だと思うし・・・。
現段階で僕はその判断を迫られているわけではないが、確実にその時代がやってくると予測する。今の事業はどう考えても10年、20年持つとは考えにくい。
事業における課題はもっと手前にあるので、そんな事よりやらねばならないことは盛り沢山だが、短期的な視点と長期的な視点を併せ持つことが重要(どちらもできていないという話もありますが・・・汗)。
他社をケーススタディにさせて頂いて、自分なりに考え抜いていくしかない。
今回の特集では勝ち残る法則として、戦略を5つに分けられていた。
法則1.「悪い数字」から逃げない
法則2.自社の強みを棚卸し
法則3.M&Aで時間を買う
法則4.改革の痛みを恐れない
法則5.決断に時間をかけるな
もしかしたらうちのようなちっぽけな会社でもM&Aを仕掛ける時が来るのかもしれない。
そして、改革には痛みが伴うという。富士フィルムが大胆なリストラを行ったようにそれが生き残るための苦渋の決断になるのだろう。それは避けて通りたいところだけど・・・。
そんなことをしたら名経営者から「その流した血を汲み取ってやれるのか?」と詰められそうだ。
本業消失。いつ来ても耐えられるような準備と覚悟は持っておかなければならない。
2014年4月21日