ゴールデンウィークも明け、就活生の明暗が分かれている頃。第一志望の企業から内定をもらい順調に就職活動を終えた学生、思うように選考が進まず、落ち込んでいる学生。
その背景は様々で、落ち込んでいる学生さんの気持ちは理解できるが、ここはしっかりと継続してもらいたい。企業側も思うように進まず、苦戦している会社も多いわけだから・・・。
ちょうどGWの合間に日経にこんな記事が出ていた。
内定辞退のあった学生に厳しい言葉を浴びせる人事担当の記事が・・・。この気持ちも分からなくはない。
ずっと採用のお手伝いをしていて、採用担当者の苦労もよく理解している。学生を罵倒したくなる気持ちもよくわかる。しかし、罵倒したところで何の解決にもならない。企業イメージがダウンしてしまうだけのことだ。
ご多分に漏れず、うちの会社も先日、1名の内定辞退があった。しかし、僕はここに書かれていることとは逆で清々しい気持ちになった。
その学生さん(Yさん)には内定を提示する段階で昼食を共にしながら、いろんな話をさせてもらった(他の内定学生も同様に)。
その時に、もう1社だけ選考を受けたいという正直な気持ちを聞いていた。名大社に魅力は感じるが、その企業も魅力に感じてると・・・。結果的にYさんはその会社から内定が出て、うちを辞退することになった。
その会社はこの東海地区を代表する企業。100名いたら99名は、うちではなくその会社を選ぶ(1人は変わり者がいるだろうと・・・笑)。
トップの僕がこんな惨敗宣言をしているようでは情けないが、残念ながらこれが正当な実力。そこは素直に認め、自分たちが選ばれるよう精進していかねばならないだけ。
Yさんはまずは電話でその旨を伝えてきたのだが、直接、会って話をさせてもらいたいと言ってきた。後日、採用担当である名大社女子と一緒に会うことにした。
Yさんは菓子折りを持参で会社に来てくれた。会社説明会から選考に至る過程への感謝、かなり迷っての決断など、これまでの事を飾らず正直に話してくれた。そして、僕と名大社女子に手紙を渡してくれたのだ。
手紙の内容は恥ずかしいので割愛するが、こんなケースもあるのだ。
確かに残念ではある。しかし、このような信頼関係を築けるのは僕にとっては嬉しいこと。僕はYさんを応援するし、Yさんは名大社を応援してくれるだろう。
内定辞退という結末は決して不幸なことばかりではない。
そんなことを教えてもらったような気がした。
2014年5月7日