正式タイトルは
「Z世代の社員マネジメント 深層心理を捉えて心離れを抑止するメソドロジー」
とかなり長い。

若手社員の育成に悩むマネージャーや経営者向けに書かれた書籍だが、
僕も別の意味で参考にさせてもらった。
まあ、自称Z世代研究家だったりするので(笑)。

そもそも「Z世代」は誰が名付けたのか。
アメリカ発祥で「ジェネレーションX」という表現から流れて、Y、Zときただけ。
日本では芝浦工業大学教授の原田曜平さんが「Z世代」と命名したと言われる。
「~世代」と名付けるのが上手い方で流行語大賞も獲得されている。

先日、その原田さんの講演会が名古屋で開催されたので参加してきた。
「こんなに違う!変化する世代間のキャリアの考え方
~就職氷河期世代からZ世代まで~」
という興味を引くタイトル。

各世代間の特徴を様々な視点から話された。
僕の目的はZ世代ネタを増やすこと。
アウトプットのためのインプット。
ただ他の世代の話で時間が過ぎ、肝心なZ世代ネタは限定的。
それでもいくつかポイントとなる特徴は伺うことができた。
ありがとうございました。

本書とは関係ない内容が続いたが、講演と本書がリンクしている点は多い。
育ってきた環境で作られる価値観は近くなるということ。
とはいえ100人いれば100通りで少しずつ異なる。

本書ではあくまでもマネジメント側が留意すべき点を重きに置く。
僕らはZ世代をひとまとめにする傾向はあるが、それは危険。
ある傾向はある傾向として分けた方がいい。

「個人人格」「組織人格」は新人類と呼ばれた僕らでも使い分けがあるが、
世代によって受け止め方も発し方も違う。
2013年と2023年でもかなり異なる。

何が違うかは本書を読んでもらえばいいが、
100%該当しないにしても世代的特徴として押さえる点ではある。
各世代の特徴や価値観を少なからず学び間違いなく言えるのは、
「最近の若いヤツは~」はいつも面倒くさいということ。

僕が若かった頃、団塊世代や上司にあたる世代は僕らがめんどくさかった。
僕がマネージャーの頃、若いヤツはめんどくさかった。
その後のゆとり世代もめんどくさかった。
Z世代もそれと同じ。

オッサン、オバサンはもちろんのこと、
ちょっと上の先輩でも面倒に感じる面はあるだろう。
若いヤツはそんなものと捉え、否定せず、どう向き合うかが大切なだけ。
若者の特権なんだよね。

結論は信頼関係になるが、その在り方をこちら側がしっかりと考えなきゃいけない。
とかく大袈裟に考えるのではなく、シンプルに捉えた方がいい。
本書を読み、原田さんの講演を聞き、大学で学生らと接し、そんなことを思った。

あまり書評になっていないが、これからも吸収することが大切。
当たり前の話だけど(笑)