前作を観たのは20年以上前。
おぼろげな記憶はあるが、詳細は覚えていない。
ラッセル・クロウの勇敢な戦いぶりとストーリーには感動したはず。

24年後に続編が制作された。
当時からそのまま年数が経ったように思える。
前作の25年後が舞台といっても間違いではないだろう。

本作も迫力ある映像と分かりやすい展開で150分はあっという間。
やはり映画は映画館で観るべきだと改めて教えてもくれる。
本作は大ヒットするだろうし、
多くの人が絶賛するから僕がとやかく語る必要もない。
まあ、楽しんでくれたまえ(笑)。

何僕がなにより驚いたのはリドリースコット監督のチカラ。
間もなく87歳(誕生日は11月30日)という高齢にも関わらず、
こんな完成度の高い作品を作り上げる才能。
いくら有能な監督でも高齢になると力は衰える。
晩年に名作を残すことはまずない、と思う。
僕が知る限り。

話題はさらうが、あまり評価されない作品になるケースが多い。
僕は観ていないが、昨年の「ナポレオン」はそうかもしれない。
「あ~、そろそろか・・・」と思った人も多いだろう。

しかし、本作を観るとそんな思いはどこかへ飛ぶ。
今もピークを維持しているのではないか。
年齢分、期待値が下がるかもしれないが、その差があっても十分楽しめる。

古代ローマ帝国もコロシアムでの闘いもバカ皇帝兄弟の描き方も観る者を惹きつける。
普段、娯楽超大作を観る機会は少ないが、
たまには何も考えずに映画に没入するのもいい。

年齢を感じさせない生き方もあるんだ・・・。
そう思った一人がデンゼル・ワシントン。
こんなに若かったかと調べてみると69歳。
こちらも爺さんになる年齢だが、そう感じさせない。
奴隷から大商人に成り上がった男を見事に演じる。

いかにも怪しいがそう感じさせず、でも、やっぱり怪しいという役どころに
観る者はイライラもハラハラもする。
成り上がりらしい描き方を徹底。

なぜ人はいとも簡単に騙されてしまうのか。
ローマ皇帝ってこんなにマヌケなのか。
それも娯楽大作としては筋書き通り。
このシリーズはこれで終わりか?

ローマ帝国の歴史は長い。
次の時代を描く可能性は十分。
25年後、さすがにリドリー・スコットは映画を撮っていないと思うが、
次回作を期待していいかも。

僕も生きていないかもしれないが(笑)。