今年初の韓国映画。
映画はアイデア次第でどれだけでも面白くなる。
そう感じさせてくれた作品。
それもタイムリーなネタで。

だからこそネタバレは許されない。
その展開を楽しめばいい。
ただ解説にあるように本作はサスペンススリラー。
前向きな気持ちになったり、笑って愉快になることはない。
辛い気持ちになるかもしれない。
それでも楽しめる作品。

不動産公認仲介士が有名インフルエンサーの死亡現場を目撃したことからストーリーは大きく展開。
仲介士とインフルエンサーの2人が主役だが、2人の描かれ方に観る側は惑わされる。
途中途中で「う~ん、そうなのか・・・」と唸ってしまったり。

舞台は現在の韓国だが、日本でも同じことが起きてもおかしくない。
2人のような人物が存在する可能性は高い。
誰しも本当の自分を隠して仮の姿や見せたい姿を表に出す。
今の時代、それがたやすくできる。

特にSNSが情報発信や情報収集において大きな役割が占める時代はそう。
最近の某知事選や衆議院選挙の影響力もそれに近い。
上手く操れば自分をカリスマにすることもできる。

僕なんかは正直な人間なのでありのまましか表現できない。
計算高く巧みに演出できたのなら、
食べ物ブロガーの枠を超え「吉田類の酒場放浪記」を引き継いでいたと思う。

本作はサスペンス映画でありながら、
現代社会が抱える問題を間接的に露わにしている。
韓国も日本も存在感のあるインフルエンサーになるために手段を選ばないのは一緒。
どんどんエスカレートしていく。
そして熱烈なファンがいいように利用される。
本作はそんな点をスリラーと呼んでいるのかもしれない。

原題の韓国語は読めないので分からないが、英訳は「Following」。
「~の後に、~に続いて」という意味。
邦題とはまるで違う。
あえて#をタイトルにしたのは秀逸かも。

ブログでは映画の中身はチンプンカンプンだろう。
それでいい。
ネタバレはないし。
きっと彼女は死ぬんだろうね(笑)。