井上真央を久々に観た。
最近、映画等の出演が少なかったのでどうなったかと思っていたが、本作のヒロインとは・・・。
正直なところ、僕は以前よりあまり魅力を感じていなかった。
大河ドラマ「花燃ゆ」も毎回観たが、心は動かされなかった。
そのため本作もあまり期待しておらず。
いやいや、すみません、全て撤回します。
井上真央が輝いていた。
特にラストシーンで見せる表情は最高に美しかった。
こんなステキな女優さんだとようやく認識できた。
すみません・・・。
本作は2020年のコロナ禍に入った東北・南三陸の漁村が舞台。
東日本大震災の影響もあり過疎化は進む。
そんな村に菅田将暉演じる若手サラリーマン晋作がリモートワークで移住する。
たまたま見つけた好物件の住まいの大家さんが井上真央演じるヒロイン百香。
という設定。
そこからあれこれと物語が進むが、上手く時代を表現している。
さすが、クドカンといったところか。
今から思うと異常とも思えるコロナ対策はあの時期は当然だった。
東京からの移住者を2週間隔離するのも真剣。
今、映像で見ると笑ってしまう。
震災からは10年以上経過するが、当時を忘れてはいけないし風化させてもいけない。
その伝え方も絶妙。
重く暗いだけではない伝え方。
この15年程の歴史を振り返りながら、僕らは映画と自分を重ね合わせる。
時代が同時進行しているため感情移入もしやすい。
そんな点でも時代の流れを受け入れ、出演者に共感するのだろう。
日本映画にしては140分と長めだが、飽きることなく楽しむことができた。
田舎も風景もいいが、何より食べ物が美味しそう。
刺身も煮物も焼物も全部美味しそうに映る。
よだれが出そうになった。
本作で途中まで分からなかったこと。
ビートきよしは久しぶりすぎて仕方ないとしても、池脇千鶴は全然変わってしまったような・・・。
あれは役作りなのかな?
それはそれとして、塩辛と白ワイン。
あんなふうにお酒が飲めたのなら、シアワセだろうなあ~。