盟友でもある副本部長が感銘を受けていたので手に取った。
高峰秀子という大女優はもちろん知っているが、生き方、考え方までは知らず。
本書を読み感動。
こんなカッコいい人だったのかと感動した。
読後、勢いで高峰氏の著書「わたしの渡世日記」も購入。
文庫本解説で楠木健氏がもっとも影響を受けた書籍として紹介していた。
こちらも楽しみにしていきたい。
楠木氏は高峰秀子の存在は国民的な教養の価値があり、
義務教育に入れるべきだととんでもないことを言っているし・・・。
高峰秀子は日本を代表する女優。
2014年発「キネマ旬報」の「オールタイム・ベスト日本映画女優」でも第1位を獲得。
日本映画史上ナンバーワンの女優と称されている。
僕が観た作品は「浮雲」「無法松の一生」。
「二十四の瞳」も観た気もするが高峰秀子主演作じゃないかもしれない。
いずれも学生時代なので遠い昔。
すっかりと忘れている。
55歳で引退し、その後エッセイストとして活躍されたが、僕の関心は向かなかった。
人としてレベルの低さを実感。
人となりを見て吸収すべきかどうかを考えなきゃいけない。
本書は高峰秀子の養女となった齋藤明美が彼女との生活やインタビューを通し、人物像を著している。
その姿がカッコいい。
司馬遼太郎は「どんな教育をすれば高峰さんのような人間ができるんだろう」
と言ったらしいし、沢木耕太郎もそれに近いことを本人に言ったという。
それだけ周りの者を唖然とさせる。
僕も生き様に感動し、チープな言葉で「カッコいい」とまとめてしまった。
詳しくは本書を読んでもらえればと思う。
小見出しで「動じない」「求めない」「期待しない」「振り返らない」
「迷わない」・・・と括ってあるが、まさにそれ。
5歳でデビューし、デブと呼ばれる酷い養母に育てられ、
(ほんとにこの養母はサイテー)
学校にも通えず、好きでもない女優業を55歳まで続けてきた。
大物俳優にありがちな驕ったエラそうな態度はなく、誰に対しても同じ姿勢。
その姿も尊敬に値するが、「信用」を最も大切にする生き方はまさにお手本。
こんな潔い生き方を少しでも見習いたい。
そして、高峰作品を改めて鑑賞したいと思った。
そうそう、今、ミッドランドスクエアシネマで生誕100周年プロジェクトで作品も上映。
時間を作って行ってみたい。
素晴らしい書籍をご紹介頂き、ありがとうございました。