いきなりドキッとした。映画を観た世の男性はきっと同じはず。
しかし、この映画にとって最初のシーンはどうでもいい。
実際は次女役の長澤まさみさんの性格を表すには重要なシーンとはいえるが、
本作の美しさからすれば、魅力的な太ももは些細なもの(笑)。
しっかり者の長女を凛とした姿で演じる綾瀬はるかさん、
自由奔放な次女役で肝心な時には力を発揮する長澤まさみさん、
二人の姉に可愛がられながらも、いじられキャラの天然な三女役の夏帆さん、
そして、その妹役の広瀬すずさん。
みんなステキだ。
この四人の父親だったら、どれだけ幸せだろうか。
(あり得ないけど・・・)
実際は女性にだらしなくダメ親父でしかないので、この四人が苦労するわけだが・・・。
一度も登場してこなくて本当に良かった(笑)。
この作品で広瀬すずさんの存在は初めて知ったのだが、彼女の眼差し、
表情は将来大女優になることを予感させる。
女性を見る目はある方ではないが(笑)、そう感じずにはいられない。
時折見せるぎこちない笑顔も、同級生には素直になるその雰囲気も、
彼女の存在の大きさが映画により深みを与えていたと思う。
自転車の二人乗りのシーンは青春映画そのもので可愛さも充満していた。
日本の四季もいい。
普段の生活に追われていると暑いとか寒いとかで季節を判断しているが、
もっと余裕をもって季節を感じなければいけない。
桜が美しく、自転車のシーンで出てくるトンネルシーンも素敵だった。
僕らはもっと季節を感じながら生活をしなければならない。
それが映画の舞台となる鎌倉と絶妙にマッチしていた。
僕の師匠の生活拠点のイメージしかない鎌倉だが、こんな映画を見せられると一度はお邪魔したくなる。
海も山もちんちん電車も小さな船もいい。
できれば前だけ向いて生活したい。
後ろを振り返ることも、人に羨むこともなく、生きていきたい。
しかし、それは不可能なはなし。
いつでも周りに振り回され、自分が犠牲となり、立ち振る舞うことも多い。
嬉しいことも辛いこともそう。人間関係が面倒になることもある。
それを癒してくれるのがこの映画だ。
そのままでいい。無理する自分も無理しない自分も全て正しい。
受け止めていけばいいと・・・。
優しくも温かい映画。
珍しく公開初日に観させてもらった。
僕のこの作品の感想は、「この映画って、アレだよね。」
分かる人なら分かると思う(笑)。