昨日の中日新聞は珍しく就職戦線の記事で大きく紙面を割いていた。
「就活戦線不満アリ」というタイトルで今年の就職環境を取り上げていたのだ。
要約すれば、就職活動の後ろ倒しの結果、就職戦線が長期化している、
「オワハラ」が増えている、企業の争奪戦が激化しているというようなネガティブなもの。
現状の姿を大袈裟でもなく正直に伝えているニュース。
関係者が読めば素直に納得できることばかりだ。
(これだけ、「オワハラ」という言葉が出てくると悲しくなるけど・・・。
今年の流行語大賞でも取ってしまうんじゃないかな(苦笑)。)
今年の状況は今明らかになったのではなく、一年前から予測できたこと。
僕らのような採用支援をしている会社は口を揃え、16卒採用環境の難しさを語っていた。
僕も何度となくブログにも取り上げていた。
この事実に驚くことはなく、「やっぱりか・・・」と頷くしかない。
うちのクライアントの状況を伺っても、「内定を10名出したが、承諾する学生は1名だけ。」とか
「いつ内定を出せばいいかわからない。」というような戸惑いを隠しきれないケースは多い。
僕らとしては最良の方法を提案しても、残念ながらその通りに進まないことも少なくない。
新卒採用をお手伝いする業界の営業も自信を無くしてしまったいるのではないだろうか。
(結構、問題だったり・・・苦笑)
企業、学生が混乱に陥っていると同様に業界全体も先行きが見えにくい状態になっている。
では、大手の選考が本格化する8月には状況がはっきりするのだろうか。
僕は明確なことを言うことはできない。
しかし、もうひと波乱、ふた波乱起きるような気がしてならない。
それが企業側にとっても学生側にとってもハッピーになるような波乱であればいいのだが、
それは数少ない望みだろう。
新たな対策を講じる必要性も十分あり得る。
それを見越しながら計画を立ててはいるが、その通りになるとも考えにくい。
採用数が増加したことと就職戦線が後ろ倒しになったことで混乱する今年の就職戦線。
最初から分かっていたことではあるが、当初の予想以上なのかもしれない。
現在、我々同業各社はすでに17卒採用へ向けて企画を準備している。
今年の状況を考えれば、来年はさらに競争が激化し混乱を及ぼすかもしれない。
今年以上に指針が有名無実化する恐れはある。
何が正しくて何が間違っているのかが全く分からない時代になる可能性もある。
正直者がバカを見ることは避けたい。
駆け引きをゼロにしろなんて言うつもりはないが、余計なことを考えず、
お互いが素直に向き合える就職環境であってほしい。
昨日の記事を読みながら、改めてそんなことを感じた。