お祭りもお盆も終わると円頓寺商店街も落ち着いてきます。
いつもの静かな雰囲気です。
さて、こんな日は何を食べればいいでしょうか?
頭を悩ませてると前日の夜の記憶が蘇ってきました。

前日の宴席では中トロがテーブルに並びました。
5切れの中トロに6名の仲間が群がります。
僕はカッコつけて「中トロなんて、いつも食べてるからいいよ。」
と見栄を張って遠慮しました。
本当は食べたくて食べたくて仕方がなかったのですが、カッコつけてしまったのです。
「あ~、食べたかったな~」
と思い出しながら歩いていくとお寿司屋さんが視界に入ってきました。

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円頓寺商店街の真ん中あたりにある「よしの寿司」さんに行ってきました。

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いかにも商店街にありそうなお寿司屋さんです。
いかにも歴史があり家族で営んでいそうなお寿司屋さんです。

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「おっ、ランチはちらし寿司か。なかなか、いいじゃないか。」
と呟きながら店内に入りました。
カウンターとテーブル席が2席、座敷1組が座れるこじんまりとしたお店です。
2階には宴会場がありそうなのもいかにもです。

お寿司屋さんらしい威勢のいい掛け声が聞こえてきます。
「え~と、ちらし寿司をください。」
あまり威勢の良くない声で注文します。
こんな場所で対抗してはいけません。静かな客を演じるのです。

ちらし寿司 800円

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いかにも商店街のお寿司屋さんが出しそうなちらしです。
最近はどか~んと海鮮が乗っかっているちらし寿司が多いですが、これが正統派なのです。
キュウリもシイタケもレンコンも入っています。
あまり好きではないですが桜でんぶも入っています。

「さてさて、中トロは入っているのかな?」
とすし桶を回しながら中味を見つめます。
当然ですが、中トロは入っていません。
鮪が一切れだけ堂々と入っているだけです。

「そりゃ、そうだわな。」
と微妙な名古屋弁で自分を納得させます。これで十分なのです。
やはり見栄は張るものではありません。
もっと正直になるべきとモーレツに反省したのでありました。

ごちそうさまでした。
円頓寺シリーズはいつまで続くのでしょうか。
来週も張り切って書くつもりです。