人は忘れる。
いくら感動しても、多くの事を考えさせられても時間の経過と共に忘れてしまう。
特に僕のような凡人は何年かすればストーリーすら曖昧になってしまう。
一昨日ブログに書いた「ハゲタカ」のように何度も何度も観て、
頭の中に叩き込めば容易に忘れることも少ないが、それは簡単なことではない。
本作品も同じことが言えるだろう。
この映画を観て感じたことがずっと保たれればいいのだろうが、きっとそうではない。
定期的に振り返る時間を持てば維持することは可能にはなると思う。それが普段の生活の中では難しい。
そもそも歴史を知らなすぎる。それは僕のこと。
8月6日に広島に原爆が落ちたとか、8月15日が終戦記念日だとか、点の事実は知っている。
全体的な線をどこまで知っているかといえば、有識者に言わせればゼロに近い。
そんな者が過去や未来を語るのは失礼なような気がしてならない。
自分での判断材料が曖昧なうちは多くを語ってはいけない気がしてならない。
映画を観ながら、改めてそんなことを感じた。
本作に登場する人物で悪人は一人もいない。
クーデターを起こそうとした陸軍少佐にしてもそう。国を想えばこそ。
そこにはエゴはあったかと思うが、ストレートな気持ちは与えられてきた環境の中で醸成されてきたこと。それを完全否定するのは正しいとはいえないのじゃないか。
最近低迷する松竹が、この時期にこのような映画を製作し公開する勇気は素晴らしいと思う。
商業的な打算もあろうが、
お盆名物「寅さん」シリーズがなくなった今、メッセージは発せねばならない。
日本映画の大切なものを守ってもらいたい。
いつものようにこのブログでは面白いか、つまらないか、
観るべきか、そうでないかはさっぱり分からないと思う。
まあ、それは個々に感じてもらえればいい。
直近の課題ばかりに目を向けている自分に反省。
もっと広い視点を持ち生活することが必要。
もっと歴史を学ばないといけない。
8月15日に相応しいブログとは思えないが、ご容赦いただきたい。