今年の就職戦線は何かと話題になることが多い。
それがプラスの話であればいいのだが、大半はマイナス面の話。
今週も企業と大学との交流会があり、僕もその席に参加させてもらったが、
企業、大学共に課題はほぼ共通。就職戦線後ろ倒しがもたらした悪影響についてだった。
企業側の現状の採用人数は僕が当初予測していたよりも深刻な数字。
かといって、学生が昨年に比べ内定率が格段に高いわけではない。
大手就職情報会社のアンケート結果とは乖離があるように感じた。
一般的に今年は売り手市場と言われる。
すなわち学生が有利であるということ。
今年の環境からすれば事実であるが、大学側から話を聞く限り、喜んでばかりもいられないようだ。
理工系学生に関してはゼミの研究に遅れが生じている。
結果的に就職活動が長引いているため、学業への専念もできない。
学生も自分の落としどころが分からない。
青い鳥を探しているわけではないだろうが、決断できないケースはむしろ増えているだろう。
大学のキャリアセンターの方から話を伺っても、あまり手ごたえを感じていないことが大半。
企業側も採用人数を満たしていないケースがほとんど。
僕が「この会社の採用活動は終わっているだろう」と思う会社もことごとく継続している。
中には承諾書が一通も届いていない企業、内定者ゼロの企業も少なくなかった。
採用手法や外部環境の問題もあるとは思うが、今年の活動の在り方が与えた影響は大きいと思う。
今回参加させてもらった交流会のアンケートでは、
今年の就職戦線をどう判断するかというような問いがあり、5段階の回答項目が記されていた。
僕は回答のほとんどを「大いに問題あり」にチェック。
多くの方がそこにチェックをしたのではないだろうか。
大いに問題ありといえば、先日、新聞報道もされた就職戦線の見直しも同じことが言える。
経団連会長が「戻すもの選択肢」という発言をされたが、
今の段階でそれが適用されるとなると大いに問題あり。
記事を読み取れば、大幅な見直しはなさそうだが、この時期に行われるとそれはそれで困る。
すでに次年度に向けて計画を立てている企業も多いし、
自分たちの勝手な論理で言えば、17卒の企画のリリースは始まっている。
そこで大きな見直しがあると全ての計画を修正しなければならない。
ナビのスタートも合同説明会の開催も今年の方針に従って計画されている。
簡単に変更できるものではない。
今年の就活日程には問題があるが、それを今のタイミングでも見直されてしまうのも問題。
どっちも大いに問題なのだ。
誰も迷惑かけようとか、混乱させようとか思っていないだろうが、
結果的にそうなるのはよくあること。
今年の就職戦線はまさにそれ。
最初から予測できたことではあるけど・・・。
さて、実際はどうなるのだろう。
少なくとも来年のアンケートに大いに問題ありとチェックしないようにしたい。
ちょっと尻すぼみの終わり方かな(笑)。