sugi1512

杉原千畝氏の存在を少なくとも30歳くらいまでは知らなかった。
それは知識不足もあるだろうが、
僕が日本史を学んでいた時代には登場したことはなかったはずだ。
見方を変えれば、ルールを破り自分勝手な行動をした官僚。
認められるべき存在ではないだろう。

きっと海外からの称賛の声にやむを得ず、
その実績を称えた面もあるのではないだろうか。
もう周知のことかもしれなけど・・・。
本来であれば、もっと早い段階で映画化されてもよさそうなものだが、
そんな理由もあるのかと素人ながら思ってしまう。

僕が映画を観た理由も単純。
あえて国の方針に異を唱え、
自らの考えを通した方の生き様はどんなもんだろうという興味。
その時代の日本の置かれた状況を確認する意味もあるが、それほど深い理由はなかった。
観た感想はなるほど~というもの。
観ておくべき映画だとは思う。

150分という長さは妥当だが、
すべてを描き切れたかと言えばそうではないようにも思える。
もう少し人物像を落とし込んでいけると、
よりその想いがこちらにも伝わったのではないだろうか。
そのあたりはもったいない。
せっかくなら日本人監督にこの映画を撮ってもらいたかった。
日本と関わりの深いチェリン・グラック監督の方が
客観的な視点を持ち合わせているかもしれないが・・・。

流れる音楽はどうも聞き覚えがあるように感じた。
ドラマ「ハゲタカ」の音楽に似ていたのだ。エンドロールで理由が明らかになった。
共に佐藤直紀氏が担当されている。近い音楽になることは当然こと。
これもよかった。久々に「ハゲタカ」が観たくなった。

そして、奥さん役の小雪。
役作りなのか、子供を産んだせいなのか、
以前より、ちょっとふっくらしたような・・・。
余計なお世話ですね(笑)。

まだまだ日本映画には題材にすべき実話は多い。
映画を通して、もっと勉強したいものだ。