今月の日経新聞「私の履歴書」は松岡功氏。
日本一熱い(暑苦しい?)男、松岡修造氏の父親であり、元東宝の社長だ。
実は僕は一度だけ松岡功氏にお目にかかったことがある。
かれこれ29年前のこと。僕は大学4年で東宝の最終面接を本社で受けていた。
その面接官の一人が当時、社長であった松岡氏。
インターネットもない時代なので、松岡社長を調べる術もなかった。
顔も知らなかった。
ずらりと並ぶ面接官のうち誰かわからなかったので、
お目にかかったと言いきれないかもしれないが、実際に僕は社長の面接を受けた。
そして、あっけなく落ちた。
それで僕の人生が変わったといっても大袈裟ではない。
もし、東宝に受かっていたのなら、迷うことなく入社していた。
そうなると今とは全く別の人生を歩んでいたはず。
僕は今の人生に十分すぎるほど満足している。
まだまだ未熟な点は多いが、出来すぎだとも思っている。
そう考えると、最終面接で落としてくれた松岡氏には感謝しなければならない。
僕の方向を決めてくれた一人である。
かなり強引な持ってきかただが、そんなふうに前向きに捉えることも必要だろう(笑)。
多分、多くの中のショボい学生の一人だから、何の印象もなかったとは思うけど・・・。
「私の履歴書」の昨日の段階では、東宝に入社したばかりの新人時代。
まさに日本映画が全盛期の頃で、その後、長い期間の低迷が続く。
今後の展開が楽しみだし、
唯一、勝ち組といえる東宝で松岡氏がどんな辣腕を振るってきたか見ものだ。
邦画ファンの一人としても期待したい。
これまでの内容を読む限り、サラブレットたる生き方。
僕は苦労して苦労して東宝の最終面接まで辿りついたが、
松岡氏は面接もなく、「東宝か?、まあええやろ」だけで入社している。
御曹司ということもあるが、そんな時代。
職業選択もそんなに深く考えずに多くの学生が就職していた。
そう思うと情報が溢れすぎている今の時代は逆に学生に難しい選択を迫りすぎている。
どちらが幸せかと考えると難しいところ。
情報が多いことは便利だが、間違いなく混乱させることも多い。
今月の「私の履歴書」を読みながら、そんなことを考えてしまった。
それはともかく、毎朝の日課として読んでいきたい。
多分、僕は登場しないと思うけど・・・(笑)