一昨日の中日新聞朝刊の第一面にこんな記事が掲載されていた。
ふ~っと以前のことが思い出されてきた。
6年半前まで名大社は中日ビルにオフィスを構えていた。
僕の社会人人生のうち21年は中日ビルで過ごした。
年に数回、このビルにはお邪魔するが、その度に感慨深い思いにもなっていた。
それと同時に一抹の寂しさも感じていた。
お店も減りテナントも結構抜けた状態が続いていた。
僕が入社した頃、中日ビル全体が活気に満ち溢れていた。
多くの人がエレベーターに並び、
必ず綺麗なエレベーターガール(そうでもないのかな・・・笑)が各階を案内した。
屋上には1時間で1回転するレストランもあった。
今でも入社した初日にこのレストランでステーキをご馳走になったことを覚えている。
7階のオフィスのそばには中日劇場の楽屋があり、多くの俳優さんが出入りしていた。
宝塚の公演の際はファンが楽屋まで押し寄せ、
オフィスに戻るにもひと苦労する時代もあった。
隣の会議室では中日ドラゴンズの選手が契約更改のインタビューを受けていた。
飛び込み営業をし、今ほど会社の認知度がなかった時、
中日ビルに事務所を構えているだけで安心してもらえた時もあった。
不況時に逃げるようにしてこのビルを飛び出したわけだが、
僕の社会人の基礎や実績を作ってくれた場所であるのは間違いない。
移転する1~2年前に耐震工事をしていたので、てっきり建て替えはしないと思っていた。
何度も中日ビル建て替えの噂は聞いていたが、あくまでも噂の域を超えていなかった。
それが一昨日の新聞掲載でその事実が明らかになった。
正式に建て替えると・・・。
悲しいわけでもない。かといって嬉しいわけでもない。
複雑な感情だった。
中日劇場が閉館することに寂しさを覚えるがそれも止むを得ない。
50年間、ほぼ赤字だとは全く知らなかった。
親会社の中日新聞の判断からすれば合理的で当然のことかもしれない。
御園座の現状を考えれば、いかに劇場経営が難しいことか・・・。
最近、名古屋駅の勢いに押され、栄周辺は注目度が低い。
新しい施設も名古屋駅ばかり。
やはりそれだけでは名古屋が盛り上がらない。
もっと栄周辺が賑やかになる必要もある。
その一つが中日ビルの建て替えにもなるだろう。
2019年3月にビルは閉館し、2020年半ばに新しい中日ビルが誕生する。
随分先の話だが、楽しみなところでもある。
もしかしたら、名大社もまた中日ビルに戻ったりして・・・。
可能性はゼロではない。
環境と家賃次第ですね・・・(笑)。
さようなら、中日ビル。
そうはいっても、あと2年以上は営業している。
何度お邪魔することがあるだろうか。
次回、顔を出す時は少しは感情的になるんだろうなあ~。