あまり目的もなく書店に行き、ぼんやり平積みを眺めていたら、本書が目に飛び込んできた。
織田裕二のドアップを見て、思わず手に取ってしまった。
(特にファンではありません・・・)

2014-11-22 11.46.56

何の予備知識もなく、池井戸潤氏の社会派小説かと勝手に思い込み購入したが、全く違った(笑)。
どちらかと言えば推理小説の分野に近い。
この手の小説も書くのかと正直驚いてしまった。
といっても、お得意の金融業界のドロドロも巧みに描いてはいるんだけど・・・。

ここに登場する大手スーパーチェーンは誰が読んでもダイエーをモデルにしていることがよく分かる。
実際の中内さんはこんな傲慢な経営者ではないだろうが、そんなふうに思わせてしまうから恐ろしい。

一世風靡したダイエーもこの世から名前も消えてしまうんだ。
時代は移り変わっていく。

田舎者の高校生の頃、岐阜駅前にあったダイエーに行くのが、結構楽しみだった。
パルコの敷居が高かったので、ダイエーでよく服を買った。
LP型をした980円のTシャツを買っていた。その頃はそんなセンスだった(苦笑)。
ダイエーの勢いの良さは記憶にある。
ドムドムバーガ―でハンバーガーも食べていた。少し安かった。

あれっ、変な方向に向かってるぞ・・・。
ノスタルジックな話がしたいわけではない。
最近は推理小説とか犯罪小説は全く読まないので、結構ハラハラしながら読ませてもらった。
ジ・エンドのその先を読んでみたいという気もする。

ただ僕としては、本作よりも「下町ロケット」「空飛ぶタイヤ」が好きだ。
そこで描かれる人の生き様に共感し敬服する。
小さな企業の中で生き抜いていくその姿勢が、どんなスリリングなドラマよりも感動を与えてくれる。
それが著者の最大の魅力のような気がするのだが・・・。

結局、何が言いたいのかわからないブログになってしまった。
すいません・・・(苦笑)。