この写真は今週、月曜日の朝礼前に撮ったもの。
雲一つない清々しい朝から最後の一週間がスタートした。
このブログでも何度も書いているが、名大社は来週より伏見に移転する。
本格的な仕事は本日が最後。
6年半過ごしたオフィスと”さようなら”することになる。
長いようであっという間の時間だった。
名大社で働き始め、27年半。
そのうちの6年半がここ。
社会人生活からすれば以前の中日ビル時代が圧倒的に長い。
時間軸ではそうだが、ここで過ごした時間は何事にも代えがたい。
僕が会社を任されスタートしたオフィスがこの場所。
新しい体制を作り、いろんなことにチャレンジしてきた。
成功もしたし失敗もした。
既存のメンバーと同じ数の「丸の内チルドレン」が入社した。
2度ほどオフィスを改装し今の事業に合わせてきたが、限界に達してきた。
いずれ移転をする時がやってくるとは思っていたが、今、このタイミングとは予想できなかった。
いい意味で順調に伸びてきた証。
前向きな移転と喜ぶべきだ。
丸の内に比べ伏見はオフィス街でありながら、繁華街でもある。
人通りも多い。アクセスもいい。
飲み屋さんだって圧倒的に多い(笑)。
条件は揃っているのだが、寂しい気持ちも強い。
丸の内の日中はとても静か。
ランチのお店も限られているので、円頓寺商店街までトボトボ歩き、ふらっとお店に入る。
そのほんわかした雰囲気や静かなオフィス群も好きだった。
何より僕の第二の人生のスタートだった。
第二という表現は語弊があるかもしれない。
転職経験もなければ、起業したわけでもない。
ずっと名大社で働いている一人のビジネスマンに過ぎない。
しかし、社長以前と社長以後とは人生が大きく異なる。
物の考え方や行動、人の付き合い方も変わる。
相手の見方や評価も変わる。
僕はひとりの人間としてなんら変わらないのだが、
「名大社の社長」という肩書で世間の捉え方は大きく変わる。
今でもそのギャップに苦しむ時はあるのだが、当初ももっと違和感が凄まじかった。
その経験も含め、この場所で仕事をしながら、その変化に順応してきた。
成長しきれていないのは認めざるを得ないが、この6年半で経験したことは多かった。
だから僕にとっては大切な場所。
少し遅いエレベーターも窓際が寒いその空間も今思えば、ビルの思い出を残すために必要なこと。
そんなふうに思えてしまう。
だが、思い出は思い出として引っ張らないようにしたい。
新たなスタートを新たな気持ちで始めたい。
リセットする姿勢で新オフィスを稼働させる。
僕が今まで使用していた社長机もそのまま置いていく。
書類も最低必要分のみ残し、相当量を処分した。
過去の実績を残しておくのは大切だが、過去に引っ張られてはいけない。
過去の遺産もそこそこでいい。
そう考えると今回の移転はいいタイミングなのかもしれない。
この機会に感謝すべき。
今日一日を噛みしめながらじっくりと仕事したい。
さらば、丸の内。
ありがとう、丸の内。