書店で新刊のコーナーを何の気なく眺めていると目に飛び込んできた本書。
どんなことが書かれているか全く理解しないまま購入してしまった。
こういった衝動的な出会いは書店でないと難しい。
ネットで書籍を買うのも便利でいいが、こんな偶然の出会いも大切。
著者の島田裕巳氏はTVではちょくちょく拝見するが著書を読むのは初めて。
この偶然がなければ読む機会がなかったかもしれない。
この意味深なタイトル。
本書を読むとあながちウソではない。
今のスマホの存在が神といえるのも納得できる。
そのあたりを宗教学者らしい視点で書かれている。
僕に限らず、スマホがない生活は考えにくい。
生活していく上でないと困る物の大きなひとつであるのは間違いない。
インターネットが繋がっていないと何もできない世の中に
なってしまったことは自分の行動パターンもみてもわかること。
スマホとの関係性は深い。
著者は「スマホはまさに孤独を癒す道具として機能している。」という。
この孤独を癒すことが宗教にも結び付くようだ。
新宗教が信者を増やす背景には孤独を癒すことがあった。
それが現代はスマホに代わり、新宗教の信者は減少しているという。
客観的に捉えてみるとイメージできないことではない。
となると神的存在をスマホに求めるのも分からなくはない。
本書ではスマホを神扱いすることだけではなく、別の切り口も設けられている。
「自撮り」によって自らが英雄になり、神的存在になるのも可能なようだ。
facebookだけでも年間700億枚の写真がアップされているらしい。
Instagramでも相当数だろう。
写真が拡散されていけば、その可能性は十分あり得る。
「自撮り」という行為もスマホが当たり前になってから。
世界の中心に自分がいるというわけだ。
未だに自撮りは上手くできないけど・・・(笑)。
本書では「ポケモンGO」がもたらした効果についても述べている。
引きこもりを外に出したとか、健康的になったとか、
プラスの側面を捉えている。
同時に毎日のようにニュースで見る悲しい事件も多いけど・・・。
そして、何といっても暇つぶしにはもってこいなのがスマホ。
スマホがなければ通勤時間が退屈でつまらなくなり、
勤労意欲にも影響すると筆者はいう。
ちょっと大げさかもしれないが、そうなのかもしれない。
う~ん、スマホが神になっていくのか・・・。
いずれこのブログもスマホで書くようになり、巨大な影響力を生んでいくのかな。
いや、それはあり得ないな・・・(笑)。