自分の事は棚に上げて言う。
あえて自分の体たらくな生活は無視して言う。
その割り切りも必要だ。
昨日は三重県にある大学の授業の講師を務めさせてもらった。
大学一年生向けのキャリア教育の正式な科目で、
何故か昨年からその一コマを担当させてもらっている。
参加した学生は190名ほど。学部も所属もバラバラ。留学生も多い。
その学生を対象に、今の就職環境を踏まえ学生時代に成すべきことを90分近く話させてもらった。
興味のない学生には全く面白くない内容。
最初から最後まで寝ている学生もいた。それについてとやかく言うつもりはない。
自分が学生時代どうだったかを振り返れば、そんな光景は容易に想像できる。
真剣に耳を傾けている学生が吸収してくれればそれでいい。
自分にとって都合のいいことが、必ずしも相手も同じとはいえない。
まだ将来を見据えることのできない大学一年生に全て期待するのは酷。
そんな事を想いながら、自分なりの考えや経験、今ある事実は語らせてもらった。
やや強引に就職に結びつけるのは健康的とはいえないが、
そうすることで学生生活を正当化できるし、評価に値する過ごし方もできる。
僕が言いたかったのは、難しいことなんて一つもない。
今、懸命に動け、充実した学生生活を送れ、ということだけ。
まるでロビン・ウイリアムズの「いまを生きる」のようなものだ(笑)。
それをアイドルグループ嵐をネタにしながら、恋愛を例えにしながら、話をさせてもらった。
大学生活は人生においても重要な時期。
大げさに言えばこの生活が将来の価値観を生むと僕は思う。
真面目に授業を受けるのも大事だが、往復の電車の中はスマホでゲームをやり、
授業をぼんやりと義務的に受けながら時間だけが流れていくのは非常に勿体ない。
多くの人に出会い、いいこともろくでもないことも吸収し、自分の血や肉にしていく。
それが貴重な4年間なはず。
僕は一人の大人としてそんなことを学生に望んでいる。
僕よりもまっとうな大人はもっと健全な学生生活を求めているかもしれないが、
その方が断然、面白いじゃないか・・・。
直接、そんな話をしたわけではないが、昨日の授業ではいくつかのテーマにその想いを込めた。
今の大学は手厚い。昔はこんな授業はなかった。
それだけ若者が未熟になっているのかもしれないし、
複雑な世の中になっている証かもしれない。
いつでも若者は未熟なんだけど・・・(苦笑)。
僕の講義はともかく、全体を通したキャリア教育で少しは自分なりの考えを持って欲しい。
それが根本的な解決にならないのは十分理解はしているのだけれど・・・。