自分勝手な決めでしかないが、月2本の映画鑑賞をノルマとしている。
今年はコンスタントに映画館に通い、今のところ順調にノルマを達成。
会社の数字もこのように目標通りにいけばいいんだけど(笑)。

しかし、この8月は微妙な月になりそう。
話題作は多いものの、観たいと思う作品がない。
派手な作品やシリーズものもいいのだが、どうも体が反応しない。
夏季休暇も映画館に行くことがなかった。

代わりに観たのが、この映画。
アマゾンプライム・ビデオで初めて映画を観た。

このアマゾンプライム・ビデオは昨年公開の話題作もある程度揃う。
これは便利。
いくつかウォッチリストに放り込んでしまった。

ここ1年、レンタルでDVDを借りることもなかったので最新情報は知らないが、
これはレンタルビデオ店にとっては脅威な存在。
業界の構造は大きく変わってしまうのではないだろうか。
アマゾンプライムを覚えてしまうとより愚かな人間になってしまう(笑)。

前置きが長くなった。
本作で主演の柳楽優弥くんは昨年度のキネマ旬報主演男優賞を獲得している。
それほど凄い演技をしているのか。

セリフはほとんどない。
たまにボソボソと喋るだけ。
あとはひたすら殴り合いの喧嘩をするばかり。

基本的に映画全編を通して殴り合いの喧嘩ばかりしているといっていい。
ストーリーらしいストーリーもない。
一方的に殴りつける相手を見つけ、吹っかけて殴り合う。

映画はそれで終わる。
それだけしか言えないと身も蓋もないが、事実そうだから仕方ない。
だが、本作の評価は意外と高く、主演男優賞の受賞の他、
キネマ旬報でも日本映画4位にランキングされている。
不思議な話。

確かに映画にはどんどん引き込まれていく。
どうしようもない主人公をどうしようもないと思いつつ、
感情移入させられる。
巻き込まれた人物も徐々に同質化していく。
いかに人間は弱く流され、ある瞬間に理性を抑えられなくなっていく。

主役の柳楽くんは大河ドラマ「おんな城主 直虎」でいい味を出しているが、
僕が知るのはその程度。
映画を観るのは本作が初めて。
個性的な役者さんとして重宝されていくのだろう。

この映画の舞台は愛媛県松山市。
偶然にすぎないが、この9月に仕事で出張する。
ついでに夜の街も徘徊したいが、
あんな連中が突然表れたら、たまったもんじゃない。
あり得ないと思うから心配はしていないけど・・・(笑)。

これはバイオレンス映画ではなく、社会派ドラマともいえる。
少なくともお盆休みに観るには相応しくないけど・・・。