先日のブログでも書いたように、昨日は社員に対して「若手社員に伝えたい!私の武勇伝」と称してプレゼンを行った。
そのタイトルは「お酒の席で学んだこと」。
プレゼンは真剣な場なのでと言いながら、結局はお酒の場で起きた出来事を話しただけである。
しかし、今までの自分を振り返ってみても、このお酒の場で学んだことは実に多かった。
酔い潰れ立ち上がれなくなったこともあれば、上司と大喧嘩になったこともあれば、キツイ一発を浴びたこともあった(パンチではなく言葉で・・・)。
そんな場を経験したからこそ、今の僕が出来上がっているのは事実であり、有り難くこのようなポジションで仕事をさせてもらっているのは本当の話だ。
(飲んでいれば社長になれるという誤解は与えてはいけないと思うが。きっとそう思うな・・・。それだけではないですからね!)
大切なのはグデングデンになる事ではなく、その現場で起きている本音の会話である。
外国人と違って、日本人は本音と建前を使い分け、飲みニケーションの場で本音を語ることが多いという。
僕は決してそれが悪い行為だとは思わない。お互いグチばかり出てくるような飲み会は勘弁してほしいし、くだを巻くような飲み会には出席したくない。
あくまでも前向きな議論、熱い会話をする飲み会のこと。それは大いに結構だと思うのだ。
僕自身、正直に自分の意見を言い、完全否定されへこたれ、叱責を受ける。その繰り返しだったように思う。しかし、そんな完全否定の意見でも、その姿勢は汲み取ってもらえたし、その後の新たな意見へと結びついている。
飲みすぎて記憶にないことも多々あるが、相手に想いを伝える最高の場でもあるのだ。時に誤解を招くような発言をし、溝を深めてしまうこともあるのだが・・・。
大人の飲み方というのは、そんな事を積み重ねることで出来上がってくるものではないだろうか。単にスマートにカッコよく飲むことではないはずだ。
昨日は大人の飲み方の話をしたわけではなく、飲んできた変遷を語ったまでだが、そんな中でも何か感じてもらえたら幸いだ。
もしかしたら、誰も僕とは飲みに行きたくないと思うかもしれないけど。
2011年7月5日
結局は「お酒」のことだった。
2011年7月4日
7月企業展・転職フェア同日開催!
今週の8日(金)・9日(土)に名大社主催の企業展及び転職フェアがウインクあいちにて開催される。
今回は新卒募集企業52社、中途募集企業56社で行うイベント。
景気回復の兆しが見え始めたかどうかはまだまだ怪しいとは思うが、今期の開催イベントでは規模が一番大きくなっている。
会場となるウインクあいちもMAXの状態だ。主催者側としては、来場者に少しでも多くの企業との接点を設けて欲しいため、この状況はうれしい限り。
(もっと大きな会場であれば、より多くの企業に参加頂けたかもしれない。そんなに甘くはないけど・・・)
今回の特徴として自動車業界の意気込みを感じると共に、地場の堅実性が表れている面も強い。また、数年ぶりに採用を再開する企業もあり、雇用状況が少しずつではあるが改善している傾向がこのイベントからでも窺える。
何よりうれしいのは、新卒者を対象としている企業が52社出展頂くことだ。中途募集を同時に行う企業も多いが、それだけ新卒者のニーズがこの時期になっても高まっていると言える。
世の中がクールビズだ、スーパークールビズだといっても、就職活動を行う学生は全く関係なく、暑い中、スーツを身にまとい動き回っている。その姿を見る度に気の毒に感じてしまう。学生も転職希望者も解放してあげればいいのにと。
就職活動で疲れてしまうのも無理はないと同情もする。
と同時に思う。今が踏ん張り時だと・・・。
今回のイベントでも初めて学生との接点を作る企業もあるのだ。新しい出会いに期待もできるのだ。
きっと今週末も暑くなるだろう。外出するのも億劫かもしれない。しかし、そこを避けていては前には進めない。
僕たちは明るく涼しい顔で来場者を迎えたいと思う。
笑顔で出会えることを期待したい。
2011年7月3日
ブログと日記
このブログをスタートさせて、約1年3ヶ月。
未だに一本のブログに結構な時間を要しているのは事実だ。それとは別に、現在、日記を付けている。
(先日のブログでも書いた通り。)
こちらは30歳を迎える年にスタートしたので、かれこれ15年近い年月が経過している。日記を始めた当初、しょっちゅう書き忘れて、数日間放って置くこともあった。
しかし、次第に慣れていき、今では身体の中に染み付いたのか、歯を磨くことと同じ行為に至っている。まさに「習慣化」だ。
ここ10年くらいは5年日記で書いているわけだが、これは過去を振り返るのに非常に良い。
1年前、2年前のちょうど同じ日、どんな行動をして、ポジティブであったり、ネガティブであったり、どんな思いを描いていたのが、瞬時のうちに思い出す事ができる。
人は悲しいもので、どんな辛い思いをしようが、時間が忘れさせてしまう動物。それを思い出させてくれる最高のツールであるのが3年日記や5年日記だ。
日記の内容はともかく、それを実感できるだけでも日々続ける意味は大きいと思う。
さて、その日記。
これは人に読まれないことを前提にしている。反対にブログは人に読まれることを前提にしている。
この性格の違いは明らかであり、自分がブログにそれなりの時間が必要となる大きな理由だ。
また、日記では迂闊な発言しまくり状態であるが、ブログはそんなわけにはいかない。こんな僕でもそれなりに気を使う。
これは両方書く身としては、かなりくだびれるが、主観的な物の見方、客観的な物の見方という捉え方だけでも、結構、勉強になるのも確か。
どうしようもなくストレスに感じるまでは、日記もブログも続けていきたい。
しかし、本当の事を言えば、どうしても人に言えないことは、日記にも書いていない。自分が死んだら、きっと嫁さんは日記を読むだろう。
その時に人間不信に陥らせるような事は、いくら読まれないことを前提にしている日記でも書くわけにはいかない。
(そんなヤバイことは断じてありませんが・・・)
2011年7月1日
「マイクロソフトで学んだこと・・・」を読む
マイクロソフトで学んだこと、マイクロソフトだからできること。 (2011/05/02) 樋口 泰行 |
随分と長いタイトルである。ブログのタイトルとしては収まりきらなかった。
それはともかく、今回、この本書を読んだのはマイクロソフトに興味を持ったからではない。著者の樋口泰行氏に惹かれていたからである。
僕が最もお会いしたい経営者の一人で尊敬するのが、この樋口氏。講演会の場ではお会いするチャンスはあるかもしれないが、ビジネスの場においては遠い存在にしかならないだろう。きっと・・・。
今から6年前に初めての著書「愚直論」を読んで感銘を受け、次作「変人力」でも感動した記憶が強い。目指すべき経営者像だと憧れの存在となったのだ。
その当時の僕は、自分が経営者になることは全く想定しておらず、こんな経営者になれたら素晴らしいなと夢物語的に描いていたに過ぎない。それが通じたわけではないが、今は経営者の端くれであるから、世の中は不思議なもんだ。
これで樋口氏の著書を3冊読んだわけだが、彼の経営に対する姿勢は一貫している。
それが日本ヒューレットパッカードだろうが、ダイエーだろうが、マイクロソフトだろうが同じである。企業のあり方も文化も置かれる環境も全然異なるが、自分と向き合う会社、社員への接し方は全く変わらず、ブレがない。立場や地位に関係なくフラットなのだ。
理系出身でロジックに強く、MBAホルダーでもあるのに、それを感じさせる面がないように思えてならない。
今回の著書も樋口氏の取り組み姿勢が随所に表れている。ほとんど本書の感想は書いていないなあ~。
個人的には「愚直論」「変人力」の方が好きだが、彼の取組みの集大成はこの本書になるのかもしれない。
仕事において大切なのは、マインドだ。
それを教えて頂いたのも樋口氏。やはり一度お話を伺いたい。
2011年6月30日
グデングデンを日記で振り返る。
名大社では、毎月月初の月曜日に早朝会議を行っている。
そこでは前月の収支の報告から今月の具体的な取り組み、各個人の目標設定に対しての進捗具合の話をするわけだが、それとは別に毎回一人ずつのプレゼンタイムを設けている。
プレゼンテーマは社員の経験年数で異なる。若手であれば「自分プレゼン」と称し、自己の強みや仕事での成功体験を語ってもらい、ベテランであれば「若手社員に伝えたい!私の武勇伝」として、これまでの名大社人生の中の武勇伝を語ってもらう。
若手社員はパワーポイント必須だが、ベテランはオールフリー。
ルールは15分という制限時間があるだけ。既に10名の社員にプレゼンが終了した。そこにはそれぞれ個性があり、ドラマがあり、愉快な場面があり、苦労があり、教えがある。我ながらいい企画を立てたと自画自賛状態だ。
そして、来月7月はいよいよ僕の番だ。
今更感がないわけでもないが、これは平等の機会。立場が偉かろうが関係ないのだ。
そこで、若かりし頃を振り返るために30歳の時から書いている日記を引っ張り出し、読み返してみた。
人間って、やはり忘れる動物だ。書いてある内容がさっぱり記憶にない出来事も多い。しかし、読み返すことにより、その当時のシーンが思い出されることも多い。
勘弁してもらいたい出来事もあれば、とてもブログでは書けない出来事もある。それを含め、振り返ってみるのは随分と楽しい作業だ。かなり疲れるけど・・・。
その日記に中から、いくつかの強烈なインパクトのあった会話の中味を引き出し、今回のプレゼンでは話すことに決めた。乞うご期待!。
日記を読みながら、改めて痛感するのは、自分は飲んでばっかりの人生だなということ。よくもまあ、飽きもせず、飲んでばっかりいるもんだ。3日に1回はビールという単語が出てくるのではないのかな。
情けない気もするが、それもまた僕が辿ってきた人生である。もちろん、真面目なこともたまには書いてはいるが、圧倒的に酒ネタが多い。
プレゼンは真剣な場なので、あまりくだらない話は避けるつもりだが、機会があれば、そんなグデングデン話をしてもいいのかなとも思う。
これも日々、へこたれず日記をつけているおかげだろう。
話は飛ぶが、次回は日記とブログの違いについても書いてみたい。
2011年6月28日
揺れる?株主総会
全国的に株主総会が開催される本日、某インフラ企業の株主総会に出席した。(どこかはすぐ分かってしまうかもしれない。)
目的は二つ。
一つは毎日のように報道されている原子力発電の問題に対し、株主の問題意識や発言はどんなものなのかということ。
そして、もう一つは、同じ株主総会を運営する者として(ちょっとレベルが違いすぎるけど・・・)、経営陣がどんな対応をしていくか確認したいということ。
10時開催の15分前に会場に着いたのだが、既に受付は長蛇の列。会場内の席も満席で、待合席に並べられた席に座り、モニターを見ながら話を聞くことになった。
例年、これくらいの株主が参加されているかわからないが、話題の中心である企業でもあるため、その出席者の多さには驚いた。
モニターを見ながらの議事進行は臨場感がなく物足りない。ついウツラウツラしてしまった。内容は事業報告など一般的な説明が中心である。
その後、設けられた株主からの質問。待合室からの発言は当然のように認められておらず、この場面もモニターを見るしかなかったが、迫力のあるシーンの連続であった。
社会派ドラマを見ているような錯覚に陥るほど、株主の質問は熱く激しい。そして、話が終わらない。所々に挟まれるヤジもいとも簡単に蹴散らし、自分の主義主張を話す。
時に論理性を欠くために、全く意図が分からない質問もあったが、自分たちの想いを一株主としてぶつけまくっていた。それを運営側は冷静に受け止め、坦々と答えていく。対照的である。
スルリと厳しい質問を回避し、場合によっては答えず、何事もないように進行していく。感情的になることは一切ない。
(なるほどね。立派な会社ほど、こんな風に進めるんだと感心)
基本的に質問者は1度の質問の機会しか与えられず、そこには議論の場もないため、ほぼ一方的な回答で終わってしまうことがほとんど。
それでも「社長を辞めろ」「会長を辞めろ」など株主からの厳しい要求もあり、公開企業が行わなければならない株主総会の恐ろしさを知ることとなった。(公開してなくてもあるだろうが・・・)
昨年、出席した株主総会がいかに平穏無事だったか・・・。甘くないな。
それでもある株主が「昨年よりも挙手が少ない。もっと荒れる総会になると予測していた。」と自分とは相反する感想を語られていた。
これでも平和なんだ。株主を納得させるのは余程の事がない限り難しいと痛感。
結局、2時間経過しても終了する気配がなかったため、途中で退席したが、その後の議案事項で激しいやり取りがあったのかもしれない。
株主としては当然の意見を言うし、経営陣もある種、当然の回答を行う。最終的には、多数決で持って解決するのだが、その過程というのは一筋縄ではいかない。
特に今回の株主総会は、大げさに言えば、今後の日本を占う要素が多かった。
簡単に結論が見つかるわけでもないし、どの立場が正解なのか軽はずみには言えない。しかし、お互いの立場がよく分かるのも事実。
会社側の説明に誠実さが欠けるように思えたが、会社側としてはそれしか言いようがないだろう。
(書いてる事は意味不明かな・・・)
会社を客観視する意味合いにおいても、株主総会に参加する意義はあったと思う。
2011年6月25日
花の金曜日の話
昨日は、第2回目の就職面談会。
日本商工会議所から受託した中小企業をバックアップするためのイベントである。今回は、商社・流通編と銘打って地元企業20社に参加頂いたわけだが、前回同様多くの学生さんを中心とした若い方に来場してもらった。
名大社としては7月8・9日にも企業展を開催するため、学生へのキッカケの場作りは継続して行っていくが、学生の顔色や行動を見る限り、まだまだ熱い戦いは続きそうである。ガンバレ!!
そして、この日は岡山からお客さんにわざわざイベント会場まで来て頂いた。パートナー企業の1社である株式会社シーズの平川社長である。ふるさと就職応援ネットワークに加盟するパートナーだ。
平川社長とは出会ってまだ1年半足らずだが、年齢も近い事から旧知の仲のような存在で、飲み会の場でも一緒に盛り上がることは多い。パートナーであり飲み友達でもあるのだ。
しかし、この日はかなり真剣にお互いの会社の内容について語り合った。会社の歴史自体は名大社の方が古いわけだが、経営者としては平川社長の方が大先輩。
20代後半に起業して、既に10数年。今や岡山を代表する就職支援会社として確固たるポジションを築いている。そんな彼の経営方針から人材育成、営業戦略、マネジメントまでを昨日はうちのオフィスでじっくり聞くことができたのだ。
ここでその内容を明かすわけにはいかないが、成功体験も苦労話も含め、学ぶ点は多かった。いい勉強になった。
夜は二人で栄に繰り出した。せっかくの名古屋なので、名古屋らしく手羽先「風来坊」。ここでもビールを片手に仕事の話が中心であったが、久々に風来坊の香ばしい手羽先を食した。
そして、錦へ。
昨日は花の金曜日、それも給料日ということもあり人出が多く賑やかな錦の街であった。一通り飲んだ後、〆はカレー煮込み。12時過ぎにカレー煮込みはいかがなものかとは思うが、人気店「龍」は行列ができていた。
(ピンボケではない。湯気である。)
並んだ甲斐があったかもしれない。最後の一滴まで飲み干すほどの完食。〆のカレー煮込みもいいね!
店を出ると外は雨。タクシーに乗ろうと広小路通りに出るが、全く捕まらない。通りはタクシーを捕まえようとする人、人、人。
バブル期を思わせる久々の光景であった。雨の中、タクシーを待つ身は辛いが、それでも名古屋が元気になったようで、うれしくもあった。
結局、タクシーは全然捕まらないので、一旦諦め、平川社長と飲み直し、時間を改め帰宅した。
花の金曜日らしい過ごし方だったのかもしれない。
平川社長、お付合い頂き、ありがとうございました。
これからもどうぞよろしく!
2011年6月24日
スターバックス再生物語
スターバックス再生物語 つながりを育む経営 (2011/04/19) ハワード・シュルツ、ジョアンヌ・ゴードン 他 |
今から10年以上前に「スターバックス成功物語」を読んで、感動した記憶がある。その当時はまだ名古屋にスタバはなく、オープン前のJR東海島屋に出店するのではと噂が流れている頃であった。
営業の第一線だった僕は、早速、日本法人に「名古屋で是非仕事をさせて欲しい」というような手紙を書き送った。ここで仕事が成立すれば、名古屋地区での感動的なストーリーが展開するのだが、結果は玉砕。仕事には至らなかった。
今は名古屋でもスタバは当たり前の存在となり、あちらこちらに店を構えているけど。
「スターバックス成功物語」を読んで、12、13年が経過。その実情はビジネス誌などで軽く触れる程度だったが、この本書を読んで、改めて知らされることが多かった。
数多くの成功体験を持ち、全世界に名を馳せたといっても、その成長には必ず陰りが来る。
それは傲慢とか、胡坐とかではなく、誠実にビジネスを行ったとしても訪れることなのかもしれない。
傍から見れば順調そうに見えても、知らず知らずのうちに蝕まれてしまう。誰が悪いというわけではないのに・・・。
ここ1か月ぐらいは僕自身も会社のことで悩むことは多かったが、それとオーバーラップさせながら読んだこの本書。だから、思いのほか、この1冊に時間を要してしまったのだ。
結果的、スターバックスも再生を果たし、新たな可能性に向かっている現状があるが、再び、同様の危機が訪れることも考えられる。反面教師として読む必要もあった。
先日、スタバに寄った時に、たまたまサンプルで頂いたVIA。売出し中のインスタントコーヒー。
まだ机の中に眠っているが、ちょっと気が滅入った時に飲むと元気が出るかもしれない。
2011年6月22日
働けることの幸せ
昨日、久々に「ガイアの夜明け」を観た。
今回のタイトルが「働く希望を! ~震災失業を突破する働き方~」で、何名かの被災後、就職して働くまでを描いていた。
東日本大震災後、東北三県の離職者は約12万人。当地区での求人数は4369人と全く追いつかないのが現状。全国からの求人数は41,668人で、足りない求人をカバーするわけだが、それでも半数以上は仕事にありつくことができない。
番組ではそんな厳しい環境下で、仕事に励む二人の若い女性を取り上げていた。その二人の働きぶりや表情や心の移り変わりをみると働くことの大切さを改めて知る事となった。
一人は避難所で家族と暮らし、そこから地元のかまぼこ会社に通う女性。もう一人は地元と家族と離れ、首都圏のアパレルショップで働く女性。二人の立場は異なるが、共通しているのは、自分が家族の先頭に立って働かなければならないということ。
そこには給与とか待遇とかやりがいなんて関係なく、とにかく働ける環境があるというだけだ。
最初はとまどいながら働いていたのだが、徐々にこの二人の働く姿は美しくなり、素晴らしい表情に変化していった。
働くことの幸せを十分に噛みしめているようだった。そして、何よりも逆境が人を強くするのが伝わってきた。
この二人を見る限り、これから訪れる苦難も何なく乗り越えていきそう思えた。
被災地に対して何ら貢献できない自分達がいて、それはもどかしくもあり、情けなくもあるが、そんな中でできるといえば、毎日、一生懸命働くことであろう。
日常の中で当たり前な出来事がどれだけ幸せなのか、働けることがどれだけ幸せなことなのか、感じ続けなければならない。
この二人の若い女性から教えてもらった。
2011年6月21日
「敗軍の将、兵を語る」ワイキューブ
今週の日経ビジネスの「敗軍の将、兵を語る」はワイキューブ安田社長のインタビュー記事であった。今年の3月に民事再生法適用を申請した企業である。
このニュースが飛び交った当日は、少なからず我々の業界には衝撃が走ったはずだ。業界でも特異な存在として注目を集め、社長である安田氏はメディアを賑わせていたことも多かった。
ある時期、ワイキューブのビジネスモデルを真似る同業者もいくつかあったように思う。
僕自身は、課長か次長くらいのポジションの時に一度、ご挨拶させて頂いたくらいで、直接の面識はほとんどないと言っていい。役員や社員の方と交渉事があり、何度かやりとりはさせてもらったが、ちょうど上り調子であった時期でもあったため、その勢いをまざまざと感じたこともあった。
名大社とは異なる方向性や戦略だが、安田社長の講演CDを聴きながら、勉強させてもらったのも事実である。
しかし、そんな講演の中で「どんどん借金しろ!」という言葉に違和感を感じていた事も事実。それが正しいとは、その当時も思えなかったのだ。
結果的にその言葉と行動が自らの首を絞め、会社を倒産という最悪の事態に追いやったことが、今回の記事からも良く理解できる。
ここに書かれていることが全てとは思わないが、売上の同等額を福利厚生や人件費に費やしていたのは、経営判断として大きな疑問である。
それも戦略の一つなのだろうが、僕には到底できない打ち手だ。社員のモチベーションは、豪華な施設や高い給与だけではないはずだ。
ただ、そう言っている自分が正しいかどうかはわからない。全ては結果で証明されるだろうし・・・。「結果」からしか「原因」は掴めないのだ。
ワイキューブの倒産があったからではないが、新卒採用支援ビジネスが大きな曲がり角に来ていると今、僕は感じている。果たして今後、どれだけニーズがあるのだろうかと。
と同時に思う。この事業は世の中には必要だし、我々が果たさなければならない事も多いと。
今回の記事は、経営の難しさを感じると共に我々の業界のこれからを考えるいいきっかけにもなった。