こんにちは、安田です。
3月に韓国旅行を計画していましたが、泣く泣くキャンセルしました。
キャンセル料かかるはずでしたが、経営危機にも関わらず大韓航空は全額返金してくれました。
ありがとうございます。落ち着いたらまた乗ろうと思います。
そんなこんなで4月になりましたが、早々に
「トヨタ・ホンダ、期間工の募集停止 日鉄は一時帰休」(日本経済新聞 2020年4月3日付電子版)
なんて記事が目に飛び込んできました。期間工の募集停止や、派遣契約の解除が大規模に行われています。
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]」(令和元年度)で金融資産(預貯金など)額の調査が行われています。
それによると預貯金のない方が23.6%いるとのこと。100万円未満(5.1%)も合わせると約3割弱です。
無回答も8%いるので、この一部も含むとすれば3割は確実に越えるでしょう。
これは「世帯」調査なので、「実家で暮らしてるから貯金なくてもとりあえず食うには困らない」というケースはありません。
周りを見渡してみても、金額の差こそあれみんないくらか預貯金を持っています。
それを考えると信じがたいことですが、普段の生活では関わらないだけで、確実のその世界が存在します。
おそらくはこの方々のうちのいくらかは、まさしく非正規雇用の解除等によっていま本当に生活に困っているのだと思います。
法律事務所勤務の友人が、債務整理の相談が急増して、毎日毎日、深夜残業続きだと言っていました。
月3000円の支払いを捻出できないといった相談が多く寄せられるそうです。
自己責任と片付けるのは容易ですが、約3割に預貯金がほぼない状況を自己責任と一蹴することにはやや抵抗を感じます。
企業や政府を批判するつもりは全くありません。グローバル化と格差の拡大はパラレルの関係ですし、なにより、普段安くていいものを買える/使える生活を送りながら格差を批判するのは余りに虫が良すぎると思います。
ただ、3点、思うことがあります。
【1】
コミュニタリアニズム的な考えですが、そもそも今の私たちの生活は、一人ひとり、自分の努力だけで勝ち取ったものではありません。
産み育ててくれた親、学校、友達、パートナー、先輩・上司、部下・後輩、地域…すべての人との相互作用の中で人格が作られ、才能を伸ばす環境を与えられ、今、収入を得ることができています。
自分だけの力でなく、皆のおかげでこの環境を得ています。
【2】
家庭環境含め、完全な平等なんてものはあり得ませんし、求めても仕方ないことですし、それが良いことだとは思いませんが…
ある程度の環境すら与えられなかった人たちを忘れ去ると、社会の分断を招き、社会全体で共有するアイデンティティが失われ、不安定化することになりかねません。
お互いに見えない社会の広がりは、どこの国でも水面下で起きていると思います。もちろん、日本でも。
【3】
「自己責任」を求めるのは、健全な判断力とセットでなければならないと思います。経験上、不安や心配事があると明らかに判断力が鈍ります。
もちろんその方に原因を求められる場合もあるでしょうが、おなか一杯に健康的なご飯を食べられるか心配しなきゃいけない状態を、果たして人間として尊厳ある生活と言えるでしょうか。
もっと言えば、その家庭に生まれた子供は、一体何の罪があってそんな思いをしなければならないのでしょうか。
というわけで、せめて自分にできることをやろうということで、東海地方で食糧支援を行っているNPOに寄付を始めることにしました。
元々、何年か前から、「国境なき医師団」という比較的メジャーなNGOに毎月、定額の寄付をしていましたので、追加ですね。
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話は逸れますが、国境なき医師団は、マイページにログインするとこんな感じで「今までの寄付で何をどれだけ買える」と表示されます。
やる気が出るやつですね。
(DMもめちゃくちゃ上手いのですが、それはまたいずれ!)
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僕らは幸いにして、少なくとも明日、美味しくて健康的なご飯をおなか一杯食べられるか、心配しなくて良い環境にあります。本当に幸いなことですが。
とりあえずいま、自分には仕事があって、必死で頑張る必要はあるけれど、お金を稼ぐフィールドは与えられています。
ならば、無理のない範囲で、助け合いたいなと思ったのです。
「やらない善よりやる偽善」なんて言葉もありますし。
「出来るときに、出来ることを、出来る範囲でやったらいい」というのが、常々持っている考えです。
これについては人によってさまざまなお考えがあると思います。
価値観・政治観の話でもありますから、そのお考えは全く尊重されるべきですし、否定しようとも一切思いません。
ただただ、本当に困る人が一人でも少ない社会になることを祈っています。
(のんびりこんなことを書いていられることに感謝しつつ…)
/// 今月のおすすめ /////////////////////////////////
前掲二冊に加えて、
トニー・ハート『恐怖の病原体図鑑』(西村書店)
図鑑です。ウィルス・細菌等が170種類も…すべて(グロテスクな)カラーの写真付きで気持ち悪くて仕方ないですが、しっかり解説がついており、人類の戦いの歴史に思いをはせられます。
(馳せたくない人には、本当にお勧めしません…)
リチャード・プレストン『ホット・ゾーン』(飛鳥新社)
初めてエボラウィルスを発見し、戦ったアメリカ陸軍の研究者たちの話です。
翻訳が秀逸ですから、最前線で未知のウィルスと戦う恐怖がまざまざと伝わってきます。
※アマゾン調べたところ絶版になっています。
読みたい方はお貸ししますので、こっそりお声がけください。笑
(「そんな人いるわけない」とか言わないで!)