こんにちは、安田です。
緊急事態宣言の有無にかかわらず外出には気を遣いますが、宣言前、GWにゼミの同級生と明治村に出掛けました。
愛知県民にはおなじみの「明治村」。
名鉄が運営しているのに名鉄電車で直接行けない(「犬山」駅からバスで20分)という、ちょっと不便な立地です。
ちなみに広大な駐車場もあります。車で来られたら、電車儲からないですね(笑)
鉄道会社って、沿線沿いに住宅地や百貨店、レジャー施設等を作って旅客需要を生み出し、鉄道と周辺施設が一体となって儲けるデベロッパーだと思うのですが。
どちらかというと文化遺産の保護に対する想いを感じる施設です。
入村した直後に、それぞれが「自分はこの建物に行きたい」という希望を自己申告。
僕は帝国ホテルと金沢監獄をチョイスしました。
日本でもいくつもの名建築を残しているフランク・ロイド・ライトによる設計で、とても重厚感ある、高級な作りの建物です。
↑玄関ホール。戦後はGHQ高官用の宿舎として使われたため、終戦直後を舞台にしたドラマでよく見かけますね。
当時使われていた高級な食器なども展示されていました。
金沢監獄はこちら。「中央看守所」からの風景。
構造としてはこんな感じになっています。
中央に看守が入る部屋があり、そこから各方向に監房室が、文字通り房のように連なって伸びて行きます。
各監房の扉は閉じられていて、小さなのぞき窓でのみ、看守側から中の様子をうかがうことができます。
廊下を暗く、監房を明るくしておけば、監房側から廊下の様子を覗くことは不可能でしょう。
これはなかなか興味深くて、囚人からすると、「自分の行動がいつ見られているか、分かったものじゃない」ということで、看守がそこにいなくても大人しくなるのです。
刑罰を与える際、単に制裁することだけを目的とするのでなく、「監視者はいつでも自分を見ることができる。実際に今、見られているかもしれない」と思わせることによって思考や行動の矯正を企図するようになっていったんですね。
このつくりは、18世紀~19世紀に活躍した学者ジェレミー・ベンサムが提案した「パノプティコン」(一望監視施設)に着想を得たものです。
「パノプティコンや!ベンサム!フーコー!」とちょっと盛り上がりました。
もちろん、刑務所の再現施設でキャッキャしている人は、他にはいませんでした。
大人になってから明治村に行くと、違った楽しみ方ができました。
早く緊急事態宣言が解除されてほしいものです。
ではまた!