1993年Jリーグ開幕の時から

名古屋グランパスファンのキャリアコンサルタントの臼井です。

 

11月3日はつらかったですよね・・・。

 

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チケットを買い損ね伏見のHUBで試合を観戦

 

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ここで名古屋グランパスのJ2降格を目の当たりにするとは・・。

 

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そもそもなんでこうなったんだろう?

監督経験のない小倉を監督にしたからなんだろうか?

 

ここまでの経緯は中日スポーツ、中日新聞でかなり切り込んで

書かれており、かなり酷い状況であることは間違いないと思われます。

 

今回の名古屋グランパスの降格劇は組織運営上の反面教師の教材としては

学びの対象になると思います。

 

フロントが、選手と、ファンを見ていない。

経営陣が、社員と消費者を見ていない状況とまったく同じ状況が発生してしまった。

 

タイミングが悪いことに、トヨタ自動車の子会社になった初年度に大企業病に侵されて

しまったようだ。

 

わかりやすく

今年大ヒットして好評の大河ドラマ「真田丸」に例えて話をしてみよう。

 

丁度今週は、またおバカな戦を知らない大蔵卿局の暴走で、豊臣方は真田丸を

はじめ、堀まで埋められ形成は一気に不利になってしまった

 

豊臣方は淀の方、豊臣秀頼、大野治長、大蔵卿局など戦の素人が、現場の真田幸村を

はじめとする浪人衆の意見を聞かず、徳川方にやられ不利な戦局に突入して行っています。

(織田有楽斎は素人ではなく、諸説あるのであえて加えず)

 

しまいには浪人衆に活躍されすぎても困るようなことを言う始末です。

 

見ている我々からするとなんでわからん奴が口を出すのだ!とイライラしながら見ている

と思います。

 

実は名古屋グランパスが今年からこういう状況になっていたようです。

 

従来は筆頭株主でもありスポンサーでもあるトヨタ自動車より社長が来ており

GMやフロントがチームを運営する体制であり、

退任された久米前社長がGMとしてチームを引っ張り2010年のリーグ初優勝に

大きく貢献し、機能していました。

 

 

久米前社長は、自身も日立(後の柏レイソル)のサッカー部に入団、引退後は

日立のコンピューター事業部の営業として従事していたのですが、再びサッカーに

関わることになり、柏の強化部長

清水の強化部長をへて2008年から名古屋初のGMとして入団。

いわゆる企業人でもあり、サッカーを知っている人だったのです。

 

Jリーグ創設の中心人物で、現在Bリーグ創設の立役者川渕三郎氏も

もともとサッカー部引退後は古河電工で企業戦士としてビジネスマインド、

組織運営を叩きこまれた方で、企業スポーツが支えてきたサッカーの財産でも

ありました。

 

Jリーグはそういう元サッカー選手の企業戦士達のビジネスマインドが

成功に大きく貢献してきたと言われています。

 

 

今年はそんな久米さんをクラブ史上初のトヨタ出身者以外の社長にしたまではよかったのですが、

子会社化したトヨタ自動車は、会長に豊田章男さんが就任、佐々木副社長、

中林常務のトヨタ自動車の出向組が役員に名を連ね、チーム運営への影響力が増大しました。

 

ここ数年はチームが低迷しており、久米氏の元チームメイトでもあり、

友人でもあるアトランタ五輪代表監督でガンバ大阪の黄金時代を築いた

名将西野朗氏を監督に招聘も残留争い巻き込まれることもあり、2年で退任。

トヨタ側も久米氏への信頼度が下がっていた

タイミングでの人事でもあったと思われる。

 

この4頭体制の目玉人事が元名古屋で、地元では抜群の知名度を誇る

小倉隆史氏のGM兼監督の就任だ。

小倉氏は昨年GM補佐を経験しているのでGM未経験ではないが

監督未経験(コーチ等の経験もなし)

この人事への不安の声は当初から多く上がっていた。

 

 

サッカーを知らない人達が主導権を握ることになり、久米さんと一枚岩だったフロントも

派閥ができはじめ、久米さんの求心力の低下、優秀なスカウトが、強化部長ともめて退団、

若手有望DF2名がスカウトについていきJ2へ流出、

何よりも田中マルクス闘莉王の退団は衝撃だった。

小倉氏の人事も、闘莉王の退団もトヨタ側の意向が強いという噂も出ています。

 

久米氏自身も、トヨタ出向組主導の方針がとん挫することで、自分の復権を狙っていたという噂もあり、

派閥争いが勃発していたという記事も出ています。

クラブワースト記録の18戦連続未勝利でやっと小倉監督からボスコ監督へ交代。

田中マルクス闘莉王の電撃復帰というウルトラCは久米さん主導で推し進めたと

目されており、残留できれば一気に久米さんが主導権を握れずはずだった。

 

しかし結果は最終戦でまさかの敗北を喫し降格してしまった。

 

ここからのクラブの動きは早かった

久米社長の退任、豊田章男会長、中林常務の退任が発表されたが

トヨタ側の佐々木副社長が社長へ。

 

ボスコ監督退任(本人はやりたかったようです)

田中マルクス闘莉王とは契約更新せず

真っ先にチーム残留を明言、チームの10番小川佳純の契約更新せず

小川をはじめ10名ほど一気に契約満了の選手を発表

 

次の監督も、GMも決まっていないのに、選手・監督の契約の話が

進んでいるが、この動きも結果としてサッカーを知っている人材が

フロントに残っていないから起きていると考えている。

 

小倉監督休養後、残留争いの中で一時は降格圏から脱出、チームに

一体感が出てきたのは間違いなかった。

 

ファン・サポーターの応援の本気度も近年では一番高く

最終戦が前売り完売と、チーム、サポーターがかなり久しぶりに

一体感が出てきて興行的にはいい状態になっていた。

 

この流れを維持してJ2に臨み、1年でのJ1復帰を目指してほしかった。

 

一緒に戦ってきたメンバーと来年もう一度頑張ろうと

選手もサポーターも思うのがスポーツの興行であり、ビジネスだけで

計れない感情というのもがあることをフロントに理解してほしいと思う。

 

光明はこのような状況でも名古屋への移籍を決断した元日本代表

佐藤寿人選手存在です。

 

出場機会を求め大好きな広島を退団というギラギラした気持ちは今の

グランパスにとって重要なファクターだと思う。

 

1年でなんとしても戻らないとヴェルディやジェフようになってしまうリスク

が大きいので、ここは踏ん張ってほしい!