ミドルなキャリアコンサルタントの臼井です。
皆さんにとって先週のBIGニュースはなんですか?
僕にとってはサッカーの本田圭佑(31)の移籍先が
メキシコのクラブチーム パチューカに決まった事です。
彼はACミラン移籍に移籍したが思うように結果が残せず
その結果市場価値を大幅に下げてしまいました。
彼にとってはACミランも通過点に過ぎず、
本気で次のステージを目指していたのです。
欧州のトップチームレアルマドリードへの加入、
そして背番号10を背負うという目標があり
そこに向けて一気に突き進むと思われた。
参照:https://qoly.jp/2014/01/09/20893-20140109-keisuke-honda-milan
しかし結果を出せず、市場価値が暴落し、
年齢も30を超えたことで、移籍金が発生しないというアドバンテージを
持ってしてもこの目標は厳しい状況になってしまったのです。
この状況でどのような選択を本田選手がするのか注目をしていた。
僕は個人的に見解として、彼はビジネス的な視点で動く要素もあるので
将来の事も考えると成長著しいMLS(米国)ではないかと思っていた。
移籍先は
メキシコのパチューカ!
(日刊スポーツWEB記事より)
まじか?何故?香川真司(ドルトムント)も驚いたそうです。
しかしどこかの報道で本田圭佑選手が
「レアルの10番をつけるのは正直難しくなったので、
レアルを倒そうと思って選んだ」
的なコメントをどこかの記事で読んで納得感が高まった。
このパチューカというチームは
この冬開催の2017クラブワールドカップに
北中米カリブの代表として出場することが決まっている
大陸チャンピオンである。
同じく欧州チャンピオンのレアルマドリードの出場が決まっており
公式戦でレアルを破り世界一のタイトルと取るという目標を彼は設定したようだ。
昨年のレアルマドリードVS鹿島アントラーズの試合は記憶に新しいと
思うが、ここで活躍し、知名度を上げた欧州ではほぼ無名だった柴崎岳が
2部とは言えスペインリーグに加入するなど一定のインパクトを出せる。
短期的に市場価値を上げようとすると、こういう短期決戦で、
インパクトを残すことだと目標を切り替えたのではないだろうか。
ただMLSや、中国、カタールなどへ移籍してしまうと(Jリーグも含む)
完全に過去の人として欧州からは忘れられてしまうだろう。
加えて中国、カタールも新興リーグで世界の評価は正直低い。
古い歴史と、ワールドカップで実績もあるメキシコリーグのチームの一員として、
レアルを破ることができれば、鹿島の比ではないインパクトを欧州に与える可能性が
ある。
サッカーで31歳は中堅、いわゆるミドル的なポジションである。
この年齢になるとサラリーマンのミドル世代同様、キャリアの曲がり角に
差し掛かる人のほうが多くなる。
競争の激しい、トップレベルのリーグや、チームになれば
力が落ちればすぐに放出される厳しい環境であり、
そのトップレベルのチームに、ミドル世代になって
加入するのは正直ほぼ無理に近い。
組織で自分が上に行く事はないなと悟ってから
どうキャリアを考えるか
自分の居場所がなくなってきたときに
どう考えるか
そういう状況での本田圭佑の選択は
一つの回答として参考になる事例だろう。
試合に出られること、
特に自身のやりたいポジションで
期待してくれるチームであれば
カテゴリーが下がっても
(本田の場合、年俸は大きく下がらないのも大きかった)
チャレンジする価値があると判断したんだと思う。
収入の問題もあるので自分ひとりで決められるものではないが
キャリアとして主力で仕事をすることで身につく
スキル、自信、人脈などは、やはり得難いものがあるので、
多少年収が下がっても前向きに検討する
価値があるのではないかと思う。
いろいろ批判されることが多い本田圭佑ですが
チャレンジし続け、多くの挫折も味わってきています。
高校進学時に挫折し、
ガンバ大阪ユースへ昇格できず、
星稜高校へ、
高校卒業後入団した名古屋グランパスから
オランダVVVへ移籍も2部へ降格。
そのチームを2部優勝へ導き1部昇格へ。
その後ロシアのCSKモスクワから
ACミランへ移籍し、10番を背負う。
いよいよ欧州で輝くと思われたが、
ミランでは出場機会が年々減少し、
ついに事実上の戦力外となった。
上のレベルを目指しチャレンジしての
失敗なのに、批判するのは正直理解に
苦しむ部分はある。
次のチャレンジがどうなるかわからないけど、
クラブワールドカップで欧州、南米以外のチームが
優勝する歴史を作ってくれることを期待したい。
できれば豊田スタジアムで本田圭佑を見たかったな・・。