オッサン奥井です。
もう2014年も余すところあと2週間あまり、あっという間の1年でした。
年を取ると1年の経過がめっぽう早いものです。
来年こそは・・・、来年こそは・・・、の繰り返しで、終わらないように、
1年を締めくくりたいものです。
今回も「オッサンのたわ言」と思って読んでください。
エエもん見つけてしまいました。(何をやネン)
エエもんと言っても、僕にとってのエエもんで、人から見たら
「なんやそれ、フーン」というかもしれませんが、ご勘弁を。
では、時計道入門者の話を・・・
先日、街を散策中、汚い時計屋のショーウィンドウに、
古い時計が並んでいました。その中に、
KSの文字。セイコーの時計。
GSグランドセイコーの兄弟分、KSキングセイコー。
※クォーツ時計が主流になる前、国産腕時計のトップに君臨していたのが、GS(グランドセイコー)です。GSは非常に高価だったため、GSの機械の精度調整を簡略化してGSに次ぐ高級腕時計にしたのが、KS(キングセイコー)。
思わず店の中に、入って観せてもらいました。
外見は、
風防(ガラス)、時計ケース(ステンレス)には細かい傷が、いっぱいですが、
どこか趣きと味を醸し出しています。
裏蓋を観ると、なんと
「贈呈1975年 ○○殿」
という刻印が、入っていました。
なんと、それは今から40年前の1974年製造のKSとのこと。
機械式時計。(自動巻きと手巻きの両方がラインアップされている)
状態は?
店主が裏蓋を開けて、(2013年8月)オーバーホール済みの印を見せて、
やってるよ。中の機械はきれいですよ。
値段は安い。こんなに安いの。なんと○○○○円
磨いてきれいにしよう。
手巻きの感触もいい。これも何かの縁。
これ下さい。
思わず、衝動買いでお買上げ。
帰ってネットで調べてみると、
KS:56KS 5625(1968年~1974年製造) ハイビート(8振動/秒)
(そんなこと、どうでもエエと言われるかと思いますが・・・)
これからの、楽しみが一つ・・・
本体についた細かい傷を、磨いてピカピカにする楽しみができました。
さあ、これから研磨に・・・。
日々の雑踏から解放され、無心になって、研磨作業に没頭。
僕にとっての癒しのひと時。
ステンレスのケースは、
まず、金ヤスリで荒削り、次に800番、1000番、2000番と細かい目に変えて行って、
鏡面仕上げで磨いて、金属磨き布で仕上げて終了。
ピッカピカッ。気持いい。
また、風防(ガラス)も800、1000、2000と削って、鏡面仕上げ、
途中、少し傷が残っていたら、また、ああでもない、こうでもないの繰り返し。
そんな繰り返しが楽しいのです。(ホント安上がりの楽しみです。)
表面の細かい傷は、すっかりなくなりました。
裏蓋に入っていた「贈呈1975年 ○○殿」の刻印も、何も入っていなかったように削って、磨いてきれいになりました。
(空いたスペースに刻印が入っていました)
買って来た皮バンドも付けて、
完成。大満足。
うーん、いい出来上がり。きれいになったなあ。
40年も前の時計が、また日の目を見れて喜んでいるように感じられる自分って、
幸せ者だなあ。(ホント単純)自己満足。
時計の針の位置の美しいバランスは何時か、ご存じですか?
時計好きの神聖な時間は・・・
10時9分36秒。
アナログ時計が一番きれいに見える、針の位置のバランスのいい時間。
止まっているのに、針が動いているみたいに見える針の位置。
(上の時計の写真を観てください。動いているように感じませんか。)
時計のカタログ、チラシを観ることがあったら、
一度、気に留めて観てください。
10時9分36秒の時計がカタログ、チラシには必ず並んでいると思います。
無心になって、やれるものがあるって、いいなと思う時を持つのも、
たまにはいいものですね。みなさんは
どんなことに無心になれるのでしょうか?
また、教えてください。
雑念をなくして、無の境地に達する。
素晴らしき時計道に感謝・・・