こんにちは、不破です。
2020年12月31日、かつて動画コンテンツで一世を風靡したFlashが終了しました。
コロナ禍で動画視聴が大幅に増えているなか、ひっそりと終了するかつての動画規格Flashですが、
Flashがなければ、今の自分は無いのでは?と思うので、今回はFlashについて語ってみます。
中高生の頃、最初にFlashで作られた動画を見たときは衝撃的でした。
「楽しい国語」というかなり流行っていた動画で、白黒で、たいして動きのある動画では無いのですが、
「インターネット上のどこかのだれかが趣味で作った動画・アニメーションが見れる」
「カクカクしてるけど、日本語の音声が再生される」
…という、今になっては当たり前のことに、当時めちゃくちゃびっくりしました。
最初は一部のマニア向けっぽかったFlashでしたが、だんだんと参入する人が増え、
Flashを使ったゲームが作られたり、最先端のサイトは全てFlashで構築されていたり、
次第にインターネット上に欠かせないものになっていきます。
そうこうしているうちに、私も動画を作ってみたいと思うようになり、
Flash職人になりたいという思い違いをして、情報文化学科に進学。
見る人から作る人になりました。
内輪受けな動画を作ってみたり、ガラケーで動く動画を作ってみたり、本当にいろいろ遊びました。
卒業制作もFlash動画を選択してしまい、泣きながらをタイムラインをいじっていた夜もありました…。
そういえば、私が就職した頃の名大社ホームページのトップも、一部Flashが使われていましたね。(小さい画像しか見つけられず…)
何回か修正・更新をした記憶がありますが、数回の更新で終わったのは、そこからFlashという規格自体が衰退してしまったから。
セキュリティ的な問題をずっと抱えていたところに、スマートフォンが登場し、
AppleがiPhoneでのFlashの利用を許可しなかったこともあり、Flashは一気に衰退してしまいました。
取って代わる新しい技術も多く、時代に合わないものになっていたんだと思います。
そして、先日、12月上旬、FlashPlayer最後のアップデート。
普通ならアップデート内容が淡々と記載されるはずのリリースノートには、ユーザーと開発者に対するAdobe社からのお礼が書かれていました。
これまで 20 年以上にわたって、魅力的な Flash Player コンテンツを使用および作成していただいたすべてのお客様および開発者に感謝いたします。
ちょっと泣きました。
Flashを見ていた時も、Flashで遊んでいた時も、Flashを作っていた時も、時間も忘れて没頭して、本当に楽しかったです。
好きなものを好きなように作って楽しかったあの頃があったから、いまでも制作をやっていると思うし、
Flash職人になりたいと勘違いしなければ、CGを扱うゼミにも入らず、フォトショやイラレにも触らず、
いまの自分はいなかったんじゃ無いかと思うと、感謝してもしきれないのに、逆に感謝されている!!
これは泣くしか無いですね。
ちなみに、サントリークラフトボスがキャンペーンでこんなサイトを作っています。
https://www.suntory.co.jp/softdrink/craftboss/flash/
正直この動画はターゲットになりすぎていて、素直に見れない自分がいます。
…ま、泣けるんですけどね。
さてさて、Adobe社は最後のアップデートで、ユーザーへのお礼以外に二つのことを記載しています。
「デジタルエクスペリエンスの次の時代をリードするのを支援できることを楽しみにしています。」
初心を思い出しながらも、次の時代に向かって進んでいかなければと思わされました。
さしあたって名大社ではONLINEイベントの予定がありますし、もっともっとデジタルエクスペリエンスについて考えていかなければ、と強く思います。
そしてもうひとつ。
「システムを保護するために、すべてのユーザーに Flash Player を直ちにアンインストールすることを強く推奨いたします。」
と言うわけで、まだの方はアンインストールしましょう!
私も泣きながらアンインストールします!
ありがとう、Flash!