こんにちは!営業の久保田です。
今回は、過去に私が観に行った個展についてご紹介させてください。
大学4年生の夏に東京の森美術館で開かれていた
塩田千春:「魂がふるえる」を観に行ってきました。
2年以上前なので、ブログを書きながら、当時の感動などを
思い起こしていこうと思います。
まず、塩田千春さんとは記憶、不安、夢、沈黙など、かたちの無いものを
作品として表現する芸術家。
以下作品紹介です。
船から広がる赤い糸たち。
壁や天井にまで、埋め尽くされています。
当時、何を表しているんだろうかと考える余裕もなく
いきなり目の前に表れた一面が赤い空間に驚いたことを
覚えています。
サイトで調べてみると、
赤い糸で埋め尽くされた空間は、
不確かな旅の先にある多くの出会いを示唆しているとのことでした。
なるほど。。奥が深いです。
天井から数え切れない数の旅行鞄が赤い糸でつるされています。
鞄の数だけ、持ち主がいると考えると不思議な感覚になりました。
持ち主たちのそれぞれの思いなどを想像させるような作品だな~と感じていました。
写真なので、静止画ですが、実際はカタカタと全ての鞄が揺れていました!
鞄の中に何か揺れるものが入っているのか、、
どのように制作しているのだろうと、つくづく感動します。
床に小さな、椅子やベッド、お皿、洋服が吊るされていたりと
なんて不思議な空間!全部が可愛いです、、。
最後はお気に入りの作品。
ピアノから、黒い糸が天井一面に広がっています。
ピアノの鍵盤は黒く焼け焦げていて、少し壊れていました。
何を伝えたいのだろう。
わたしも趣味でピアノを弾くのですが、その時々の自分の気持ちが
音色には出やすいです。
この作品は、奏者の言い表すことができない深い気持ち、
例えば、悲しみ、後悔、など。
それをピアノという楽器と黒い糸で表わしているのではないかと
考察します。
そんなことを作品を見ながら一人考えている時間は
まさしく魂がふるえる、というテーマ通りで魂をふるえさせられていたと思います。
ブログを書きながら塩田さんのかたちの無いものを表す、形にする、という素晴らしさを
約2年越しに改めて感じることができました。