こんにちは不破です。
今回はいろんな意味で文字ばかりのブログなので、最初にとりあえず目を引きそうな写真を載せておきます。
岐阜で食べたステーキです(焼く前)。※写真は4人分。
食レポブログにしようかな?と思ったけど、すごーいおいしー!以外の言葉が出なかったので、やめます。
というわけで、フォントの話です。
先日NHKのプロフェッショナルで、フォントデザイナーの藤田重信氏を特集していました。
フォントワークス株式会社に所属されていて、筑紫シリーズのフォントを手がけた方です。
最新のMacにこの筑紫シリーズの中から、「筑紫A丸ゴシック」と「筑紫B丸ゴシック」が標準搭載されるフォントとして採用された!ということで、ちょっと話題になっていました。
『フォントを買ったらMacが付いてきたと言っても過言ではない』なんて話しもあるくらい日本語フォントって結構高価なので、このアップデートはMacユーザーとしてはとても嬉しかったです。
試しに使ってみました。「筑紫A丸ゴシック」と「筑紫B丸ゴシック」はこんなフォントです↓
プロフェッショナルでは、藤田氏の新しいフォント作りの現場に密着していました。
放送時も相当しっかり見たんですが、ブログを書くためにオンデマンドに数百円払って見直しましたよ!二回目見ても面白かったので満足。
ひらがなのデザインを、動物や人に例える表現の豊かさにわくわくします。
番組の中で藤田氏は「れ」一文字作り上げるのに2日かかって試行錯誤されています。
フォント1セット出来上がるのに年単位の時間がかかるようです。
一文字一文字個性的に作りながら、全部並んだ時の一体感は必要…と、難しい仕事だなあと感じました。
たくさん文字を作っているうちに、なにがイイのかわからなくなってしまうこともあるようで、正直番組を見ているだけでも、出てくる文字がゲシュタルト崩壊しそうでした…。
フォントが高価だというのがよく分かりましたし、私ももう少しフォントの個性を噛み締めて使いたいなあと思いましたね。
番組途中で出てきた藤田氏の流儀は「たたかれてこそ、完成する」
ある程度、形になったフォントを印刷した紙を持って社内の評価を聞いて回り、さらに他社のデザイナー仲間にも話を聞きに行っていました。
そこで結構ひどいことも言われていましたが、考え直す部分と「これは絶対変えない!」と譲らない部分とがあってクスッと笑いつつ、改めて、批評を聞くことって大切だなと思いました。
私自身、自分が時間をかけて作った物を切り捨てられるのは、その瞬間はすごーく辛いですけど、
一人でずっと作っていると、その良し悪しがもうわからなくなってしまうこともよくあるので、他人の意見は貴重です。
その上で譲れないことも多いんですけどねw でも、人の意見を聞いてハッと気づくこともたくさんあります。
人の意見を聞くということを恐れずに、そしてもう少し柔軟に耳を傾けられるようになりたいと思った番組でした。
番組の後半、MacやiPhoneの標準フォントである正統派「ヒラギノ書体」を作った鳥海氏に意見を聞きに行く場面がありました。
この番組、ずーっと藤田氏の作った書体を使ってテロップが出ていたんですが、二人のデザイナーの会話シーンは、それぞれ自身が作ったフォントで発言内容のテロップが出ていて、番組制作側のこだわりも感じました。
MacとiPhoneのヘビーユーザーな私、ヒラギノ書体が出てくると見慣れているせいか、なんだかほっとしてしまい自分でびっくりしましたw
Windowsにも8.1から「游ゴシック」という、なかなか綺麗なフォントが搭載されました。
あまりフォントなんて気にしたことない!という方も、ゴシックか明朝かだけではなく、ぜひ普段使わないフォントも使ってみてください。