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優れた製造メーカーが多く集まる東海エリア。この道で一流をめざしたいと考える人も多いことでしょう。電子関連・セラミック関連製品を中心に、他の追随を許さぬ高度な製品を世界に供給している『イビデン株式会社』(本社/岐阜県大垣市)の栗田茂康氏に、この業界で活躍するために必要なことをうかがいました。


――――“製造メーカー”とひと言でくくるのも難しい話だと思いますが、業界の動きというものを教えていただけますでしょうか。

そうですね。イビデンの場合で話させていただきますと、電子関係ではパソコンや携帯電話に内蔵されるプリント基板をつくっていますので、日進月歩するIT業界においてどのような製品を開発していくか、先取りした提案が必要となっています。セラミック分野でも同様ですね。当社は製造メーカーとしてお客様のご要望にきっちりとお応えするものをつくっていると同時に、“技術開発型企業”という形をとり提案・開発をしているものもあります。

――――ただ製造するだけでなく、提案や開発ができるとあればやりがいも大きそうですね。製造メーカーが技術開発まで手がけるケースは、よくあるのですか?

ええ、いまは多いですよ。当社では製品を世界の大企業に供給させていただいています。ローカルな場所に拠点を置きながら、グローバルな舞台で最先端のものを手がけている――いわば“グローカル”企業であることは、社員にとって誇りややりがいになっていますね。

――――ものづくりに携わる人の多くは、世界を相手にした企業で力を試したいと思うことでしょう。企業側としては、どのような人材を求めているのですか?

中途採用の場合、どの企業においても同じだと思いますが、やはり欲しいのは即戦力ですね。知識や技術が前提にあって、あとは仕事に対する情熱や、夢を語れる人物であることなどが求められます。そして大事なのは「自ら考え、自ら行動できる」こと。当社でも、指示待ち人間では務まりません。率先して物事を捉えていく姿勢が重要になります。

――――むしろ、全員がリーダーの素質を持っているくらいに?

ええ、社員一人ひとりにリーダーシップを身に付けていてほしいと思います。そして、当然そこには対人能力も含まれます。技術者にしても研究者にしても、一人で仕事はできませんからね。チームワークが必要となります。さらに言うと自分のチーム内だけでなく、他の部門との協力が必要です。それに、いまは顧客とのコラボレーションも欠かせません。ですからコミュニケーション能力は、絶対必要なのです。

――――この業界で転職するときに、心しておくべきことはありますか?

安易な転職歴のある人は、どこに行っても敬遠されるでしょう。会社はその人に投資するわけですから、いったん入っていただいたら長く勤めてほしいのです。せっかく身につけてもらった技術を持って、簡単に安易に辞めてほしくはありません。それに、定年までやっていくだけの価値が必ずありますから。

――――一般的には、その会社での仕事にいきづまったり物足りなくなったりして転職することが多いと思うのですが、イビデンさんではどうですか?

ものづくりのサイクルが激しく、ひとつのテーマが終われば次のテーマへ、と、つねに新しいものを手がけられることですね。決して“終わり”がないのです。そして、ひとつのテーマで製品を完成させたときに得られる達成感は大きく、それが仕事をやり遂げるごとに味わえるのです。私たちイビデンは世間の人の目には見えないものをつくっていますが、この達成感に向かって、皆でがんばっていると言えますね。

――――ずっとチャレンジし続けられるわけですね。

そういうことです。それをふまえ、この業界で転職を考えている方に望むのは「成功した経験&失敗した経験をいっぱい持っていてほしい」ということですね。失敗経験でもいいのです「失敗をしていない」ということは、「チャレンジしていない」ということですから。

そしてもうひとつ。その人のスキルは高く買われる業界ですが、大事なのはそれを活かしどう活躍できるか。それぞれの会社の風土ややり方があり、転職すればそれまでとは違う世界に挑んでいかねばなりません。そこで受けるストレスにも負けず、立ち向かえる強さを持っていてほしいと思います。

1974年大学卒業後、イビデン株式会社に入社。建材事業部の営業からスタートし、その後、営業部長として事業部の推進役を担う。人材開発部長、購買統括部長を経て、2005年6月、執行役員に昇格。現在は、人材開発部、総務部門を統括。

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