愛知・岐阜・三重 東海の転職情報サイト

「自分自身を高めていける、警察官という仕事」 岐阜県警察本部警務課 杉江功

警察モノのTVドラマや映画はよく目にしますが、警察官の採用状況について描かれているものはほとんどありません。そして、警察官の仕事内容や苦労、やりがいも、ドラマでは描ききれるものではないのです。今回は岐阜県警察本部の杉江功氏に「本当の」警察の仕事について教えていただきました。


世代交代の時期を迎えた警察では、いま、多くの新人を必要としている!

────警察官の就職・転職事情は、一般的にあまり知られていないように思うのですが。

そうですね。警察官志望の人にはホームページなどを見て調べてもらえますが、そうでなければあまり知る機会もないでしょう。それで我々も広く警察の事を知ってきていただきたいと思い、今度ショッピングモールのディスプレイで15秒ほどのスポットCMを流すことになりました。名大社さんのガイダンスにも参加させていただき、直に皆さんの前でお話させていただいく機会も作っています。

────警察のPR活動も随分変わってきているのですね。採用面の現状はいかがですか?

団塊世代の退職が警察でも始まっていますから、採用人数はここ数年、多いですよ。岐阜県警察でも今年は200人ほど採用する予定で、できるだけ多くの人に応募をしていただきたいと思っています。岐阜の若者の多くは愛知など他県の大学に行ってしまいますが、できれば岐阜へ戻ってきて警察官になってほしいというのが我々の願いですね。

────やはり、新卒採用がメインですか? 

いえ、採用試験に合格し、警察学校へ入れば皆同じ教育を受けますから、新卒者だろうと既卒者だろうと関係ありません。“人”を相手にする仕事なので、社会人経験はむしろプラスになる面が多いと思います。昇進も試験=実力で上がっていきますから、ハンデもありませんよ。ですから社会人経験が豊富な方で、警察に転職し再チャレンジをと考えている方がいれば、ぜひ来ていただきたいですね。

────それを聞けば、警察官への道に目覚める人が出てくるかもしれませんね。年齢制限はありますか? 

31歳までOKです。警察学校で毎日走ったりなどしますので、それ以上の年齢ですと、ちょっと体力的に厳しくなりますからね。

「なぜ警察官になりたいのか」。肝心なのは、その“動機”。

────確かに、体力のない警察官はピンときませんね。

ええ。でも体力はあとからついてくるので、普通にあれば大丈夫です。大事なのは「どうして警察官になりたいのか」という動機の部分。何のために訓練するのかというと、現場で必要だからですよね。動機がしっかりしていれば、それが分っているからどんなことにも耐えられるんです。


────動機というと、「人のために役立ちたい」という正義感?

それももちろんですし、警察官の原点は「悪いやつを許せない」という気持ちなんです。社会の不条理に憤りを感じる、そういう思いを持たなくてはダメです。じつは、応募してくる人たちの中には「公務員になりたいから」「親が勧めるので」など“安定”を求めて来る人がけっこういるんですよ(苦笑)。警察官になればどんな部門に就いても休みが不規則だったり、急な呼び出しや当直もあります。ときには命に関わる究極の現場に駆け付けることもあります。安定だけを目的に来ると、辛いでしょうね。

────警察の仕事も、人によっては都合のいい解釈でとらえられているんですね。

テレビからの表面的な情報では、なかなか本当のイメージがわかないんですよね。警察側も「さわやか」「市民とのふれあい」といったイメージでもPRしていますが、それはほんの一部分で、実際にはさまざまな仕事があり苦労があります。先ほども言いましたが、これからはそういった本当の我々の仕事を伝えていきたいのです。

自分を活かせる幅の広い仕事。自分次第でチャンスも開けてくる!

────警察官の仕事は本当に大変なのだと再認識できました。でも、やりがいもとても大きなものですよね。

大きな事件を解決する達成感は格別なものです。また、ちょっとした道案内で「ありがとう」を言われるやりがいのある仕事だと思いますね。

────さまざまな部門があるというのも、魅力的だと思います。

仕事の幅は、ものすごく広いですよ。地域、生活安全、刑事、交通、警備ほか多くの部署がありますし、さらにそのなかで少年、知能、暴力、鑑識、サイバー…など、いろんな得意分野を活かせる仕事があります。警察に入り、ぜひ自分のやりたい仕事を見つけてもらいたいと思いますね。警察というのは努力が目に見えて報われて、がんばっただけ世界が広がるところなのです。例えば国の機関で仕事をしたい、あるいは国際捜査官になるため語学の勉強や海外研修を受けたい、など、やる気がある者にはさまざまなチャンスが与えられます。女性警察官もがんばっていますよ。彼女たちは熱いハートを持っていますね。

────知らなかった警察の本当の姿が見えてきました。最後に、警察官に興味を持っている、または持ち始めた転職希望者に何かひと言お願いできますか?

現場はすべて「人」であり、警察官はそこでどんな対応ができるかが問われます。人生の挫折や苦労を知った社会人経験者は、困った人に思いやりや優しさを持った言葉をかけてあげられると思いますので、そういった意味でも転職者に期待していますね。

────今日はどうもありがとうございました。

岐阜県警察本部警務課 杉江功

昭和51年、岐阜県警察官に採用される。北方警察署外勤係をスタートに、県内各地区の警察署にてさまざまな課での経験を積む。また中部管区警察局で教養担当課長補佐を、岐阜県警察学校では校長補佐を務めた実績も。垂井警察署次長を経て、平成17年より岐阜県警察本部警務課人事企画官に就任。採用等を担当し、現在に至る。


岐阜県警察本部

http://www.pref.gifu.lg.jp/pref/POLICE/

愛知・岐阜・三重 東海の転職情報サイト

知って得する 転職お役立ち情報

 このページの先頭へ