────名古屋は不動産取引がたいへん活発だという話をよく聞きます。
どうでしょう? 言うほどでもないという気がしますが(笑)。僕は今年の4月まで2年半大阪支店にいましたが、他所から見ると「日本は名古屋で回っている」というくらいに名古屋は景気がよく、土地もガンガン値が上がっているというイメージなんです。でも、こちらに戻ってきてみるとあんまり変わっていないんですよね。ただ、名古屋という地域自体は順調で、景気も土地の値も若干上がっています。不良債権がらみの物件なんてほとんどありませんし、マーケット的には決して悪くないですね。
────誇張されているとはいえ、この地域の状況が良いのは確かなようですね。不動産業界から見て名古屋はどのような特徴がありますか?
企業も個人も、いざというときに使うお金を持っていますね。ただし、決断までが遅い。「よし気に入った!」と即答することはまずありない。成約までに時間がかかるの一つの特徴と言えるでしょう。
────名古屋人気質が現れていますね(笑)。では、業界全体ではここ数年の動きに目立つ変化はありますか?
一番の変化は、この業界もいまや「ネットの時代」にあるということです。これまでの広告媒体は新聞の折り込みチラシといった紙媒体が主流で、もちろん現在も併用していますが、明らかにネットが主流になりつつありますね。問合せや査定もネットを通じてできますし、不動産のネットオークションも活発化してきています。
────そうなると、ホームページの内容が重要になってきますね。
そうですね、ホームページはいま「店頭パネル」の役割を果たしています。店舗の店頭パネルを見てお客様が来店されるように、ホームページを見て中身の物件から探してもらえるわけです。ですから何百件という物件の情報を、常に新鮮なものにしなければなりません。いま不動産の大手各社は、ホームページのメンテナンスに相当な力を入れていますね。メンテナンスはすべて事務職のスタッフが行いますので、この業界の事務職の仕事は重要度が高いですよ。
────事務職を中途採用する場合には、特別なスキルを求めますか?
パソコンを扱えることは必須条件ですが、あとの仕事はきちんと教えていくので特別なスキルは要りません。ただ、事務職スタッフは接客やセンター間の連絡などもこなしますので、パソコンだけでなく基本的な事務の仕事はできないといけませんね。
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