────ドラッグストアは人々の生活になくてはならないものになっていますね。町でも郊外でも、多くのドラッグストアを目にするようになりました。
そうですね。この業界は、10数年前から現在に至るまで伸び続けています。一時期はドラッグストアが乱立した状況にもなりましたが、現在は業界が再編成され、勝ち残るドラッグストアとそうでないドラッグストアが出始めたという状況ですね。
────どこで勝敗が分かれたのでしょうか?
各社は「お客様の求めるドラッグストアとは?」と考え、それぞれの特色を出しています。たとえばショッピングセンタークラスの規模で展開しているところ、安値が売りのところ、駅前に多く出店しているところ……などさまざまな形態がありますよね。勝敗のポイントは、まだまだこれから見えてくると思いますが、今後さらにソフト面での特徴を出していくことが勝ち残りの鍵になるでしょう。
────スギ薬局さんが打ち出しているソフト面での特色というのは?
当社は「人」で勝負しています。スギ薬局は全店に薬剤師がいる“調剤併設店”で、お客様・患者様一人ひとりとのカウンセリングを重視しているんです。病院で出される処方箋と市販薬の飲み合わせはもちろんのこと、食べているものや生活スタイルまでお聞きし、信頼関係を築いて、地域のお客様の健康をトータルで管理させていただいています。
────まさに「医薬分業」の一端を担っているといえますね。
ええ。でも薬だけじゃないんです。薬剤師が薬歴でお客様の健康を把握するように、全店に常駐するビューティーアドバイザーも細かな記録によってお客様の状態を把握しています。だからメーカーの枠を超え、本当に必要なものをおすすめできるのです。
そして、薬剤師やビューティーアドバイザーの動きをつかみ、とりまとめているのが店長。店長は幅広い商品の知識を持ち、季節のニーズも先取りしながら店づくりをしています。
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