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「ドラッグストアが担う役割とは」 株式会社スギ薬局 人事部採用課 奥村仁

健康ブームや薬事法改正の波に乗り、急成長を遂げてきたドラッグストア。ここに来て、生き残りをかけた競争の時代が到来した気配です。早くから地域の「かかりつけ薬局」を提唱し、堅実な姿勢で東海エリアの業界をリードしてきた『株式会社スギ薬局』。採用課の奥村仁氏に、ドラックストア業界の現在と、今後担う役割についてお聞きしてみました。


ドラッグストアが生き残るか否かは、ソフトの内容にかかっている!

────ドラッグストアは人々の生活になくてはならないものになっていますね。町でも郊外でも、多くのドラッグストアを目にするようになりました。

そうですね。この業界は、10数年前から現在に至るまで伸び続けています。一時期はドラッグストアが乱立した状況にもなりましたが、現在は業界が再編成され、勝ち残るドラッグストアとそうでないドラッグストアが出始めたという状況ですね。

────どこで勝敗が分かれたのでしょうか?

各社は「お客様の求めるドラッグストアとは?」と考え、それぞれの特色を出しています。たとえばショッピングセンタークラスの規模で展開しているところ、安値が売りのところ、駅前に多く出店しているところ……などさまざまな形態がありますよね。勝敗のポイントは、まだまだこれから見えてくると思いますが、今後さらにソフト面での特徴を出していくことが勝ち残りの鍵になるでしょう。

────スギ薬局さんが打ち出しているソフト面での特色というのは?

当社は「人」で勝負しています。スギ薬局は全店に薬剤師がいる“調剤併設店”で、お客様・患者様一人ひとりとのカウンセリングを重視しているんです。病院で出される処方箋と市販薬の飲み合わせはもちろんのこと、食べているものや生活スタイルまでお聞きし、信頼関係を築いて、地域のお客様の健康をトータルで管理させていただいています。

────まさに「医薬分業」の一端を担っているといえますね。

ええ。でも薬だけじゃないんです。薬剤師が薬歴でお客様の健康を把握するように、全店に常駐するビューティーアドバイザーも細かな記録によってお客様の状態を把握しています。だからメーカーの枠を超え、本当に必要なものをおすすめできるのです。

そして、薬剤師やビューティーアドバイザーの動きをつかみ、とりまとめているのが店長。店長は幅広い商品の知識を持ち、季節のニーズも先取りしながら店づくりをしています。


自分の目標を達成することが、お客さまの健康につながる。

────スギ薬局さんのようなドラッグストアで働くには、プロフェッショナルでなければならないのですね。となると、採用時にスキルを重視するのですか?

薬剤師にはもちろん資格が必要です。でもそれ以外に関しては、最初から高度な専門能力は求めていませんね。全職種、入社後に研修があり、そこでしっかり覚えていただけますから。たとえ他の薬局やメーカーでの経験があっても、ドラッグストアにはそれぞれ独自のマニュアルがあります。どの職種でも共通して言えるのですが、スキルの高い人よりも、新しい会社でのやり方を吸収する意欲のある人のほうが望まれますね。

────キャリアがあっても、それに固執しては逆にマイナスなのですね。他にはどのような力が求められますか?

まず「聴く」能力は重要ですね。カウンセリングを大切にしているので、お客様から必要な情報を引き出せなくてはなりません。店長ならば、従業員の話を「聴く」ことが大切になります。それから「いま自分に必要なものは何か」と、自分で考えてステップアップしていくための「目標設定能力」が必要です。この業界で自分のためにがんばるということは、つまりはお客様の健康につながっていくんです。

────「自分の目標達成=お客様のため」、それは大きなやりがいになりますね。スギ薬局さんの、会社としての目標はどんなものですか?

スギ薬局は東海地方を中心に関西・関東にも出店し、現在348店舗展開していますが、「2010年までに1000店体制を確立」という目標を掲げています。どうしてスギ薬局がそんなにたくさん出店するのかというと、家から車で10〜15分の距離にあれば気軽に来店していただけて、よりお客様の生活習慣改善のサポートをできるからなのです。

また今後の高齢化社会に備え、在宅医療の分野にも力を入れていきたいと考えています。当社は“もの売り”ではなく医療の立場からドラッグストアというものを見ています。そしてそれが今後も私たちが進んでいく方向だと考えています。

────ありがとうございました。では最後に、この業界への転職を希望している皆さんにメッセージをお願いします。

ドラッグストアでは店長や薬剤師で終わりではなく、その先にもいろいろな方向が開けています。能力次第でさまざまなキャリアアップが可能な、伸びている企業を選ぶことが大切だと思いますね。仕事内容は大変かもしれませんが、その分キャリアとして見返りがあるはずですので、がんばってください。

奥村 仁

大学の薬学部製薬学科で学び、1999年スギ薬局に入社。2店舗での経験を経て2004年4月、店長昇格。以降3店舗で店長を務める。2003年6月より本部薬事部へ異動し、薬剤師のマネージャーとして10店舗を担当。2005年4月より本部人事部に異動となり、新卒・中途の採用担当として勤務。現在に至る。


(株)スギ薬局

http://www.drug-sugi.co.jp/

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