「仕事はルートセールス。飛び込みはありません」などという言葉を求人情報で時折見かけます。では、ルートセールスとは実際、どのような仕事なのでしょうか?
ルートセールスとは、営業職の一種で、あらかじめ決められた販売担当エリアにある得意先(顧客)を定期的に回り、商品の販売や注文、配送、ときには集金も行うのが役割です。
企業・販売店相手の卸しや、飲料水の訪問販売、物流などの分野で、ルートセールスという職種がよく見られます。
いわゆる「飛び込み営業」のような新規開拓ではなく、担当エリアや訪問先は決まっており、顧客との付き合いも長期間にわたります。
「飛び込みがないなら楽そうだな」「人と話すのが苦手な自分にもできそうだな」と思われるかもしれません。しかし「ルートセールス=簡単」と考えるのは大きな間違いです。
ルートセールスは、顧客との付き合いが長期間に渡ります。従ってより密接なコミュニケーションが不可欠となってきます。
ただ黙々とモノを運んで注文を聞いていればいい、という考えではルートセールスは勤まりません。「売り上げを伸ばす」ということもこの仕事の重要な役割だからです。
では、決まった顧客しかいないのに、どうやって売り上げを伸ばすのでしょうか?
もちろん一顧客当たりの売上高を上げるのです。
顧客と長期にわたってコミュニケーションをとり、誠実に仕事を行うことで信頼関係ができると、新たな発注を得られたり、同じ会社の別部門からの仕事を紹介されたり、売り上げを伸ばすチャンスが巡ってくることがあります。
また、顧客との会話や訪問先の様子から、新しいニーズをくみ取り、こちらから提案していく、という働きかけも考えられます。
ルートセールスは顧客との関係が深く、そこをやりがいに感じている人も多いようです。
とはいえ、最近ではどの業界でも物流・発注・入金システムが完備され、従来のような「得意先回り」「御用聞き」的なルートセールスは少なくなり、販促活動や提案営業などを役割の中心に据えたルートセールスも増えています。
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