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シゴトの基礎知識

QCサークルとは一体どんな集まり?

●QCサークルとは現場からのボトムアップ

経営改善の取組みのひとつとしてよく登場する「QC活動」や「QCサークル」という言葉があります。

QC活動のQCとは「Quality Control」の略。直訳すると「品質管理」ですが、実際の意味はその訳とは微妙に違います。

QC活動とは、それぞれの部署で小グループ(QCサークル)を組み、品質改善に取り組む活動です。特徴的なのは、毎日の通常の仕事を通して、各人が自主的に問題点や改善点を考えていくところです。

あなたも仕事をしていると、「こうすれば間違いも起こらないのに、どうしてこんなやり方なんだろう」「ここが無駄」と不満を抱くことがあるでしょう。QC活動はそうした現場の声を積極的に改善に結びつけよう、という姿勢で行われるわけです。

改善というと、経営コンサルタントなどを思い浮かべますが、その場合、外からの提案や職場への指示はいわば経営者からのトップダウンになります。

一方で、QCサークルによる活動は、内からの提案、つまり現場からのボトムアップです。

トップダウン式が「やらされている感」を現場にもたらしがちなのに比べて、QC活動では自らが改善の担い手になるので、モチベーションアップや、日々改善を考えることによる本人の仕事の知識やスキルの向上といったメリットがあります。

日本企業ではQCサークルが大きな効果を上げました。日本企業の得意とする「カイゼン」の考え方も、QCサークルと密接に絡み合っています。

●「どうすればいいと思う?」ばかりの“コーチングもどき”は要注意

しかし、QC活動もうまくいくばかりとは限りません。始めたものの良い結果を出せずに行き詰まってしまうQC活動も少なくないのです。

まず製造工程の複雑化が進み、ひとつの課題に多くの部署が関わっていることが多いために、部署単位では全社的な視点に欠け、なかなか改善策が見い出せないことも増えています。

ここにAという部署のBさんという技術者がいるとします。BさんはA部署の課題は見つけることができても、C部署やD部署のことは分かりません。するとBさんはA部署のことだけに目が行きがちになり、まさに「木を見て森を見ず」の状態になってしまうのです。

また製品の市場における寿命も短くなってきました。仕事を通してのQCサークルによる活動は当然ながら時間がかかります。職場で改善策を考えている間に、その製品の生産そのものが終わってしまう、ということも珍しくありません。

そして最大の問題は、内からの改善は根本的な解決に結びつきにくい点です。

人間、組織の中に長くいると、どうしてもそこでの価値観やルールにとらわれがちです。仕事に通じたベテランほど、経験や固定観念に縛られて良いアイデアを出せない、ひどいときは若手の良いアイデアを排除してしまう、そんなことが起こるのははこのためです。

企業でQC活動を成功させるには、どれだけ柔軟で自由な提案ができる環境づくりをするかにかかっています。

アメリカでは、製造現場中心のQC活動をさらに設計やマーケティング、営業、アフタサービスなどに広げたTQC(Total Quality Control)が現れ、さらに経営戦略を現場単位の品質や顧客満足度の目標にまで落とし込んで全社で取り組むTQM(Total Quality Management)へと進化していきました。

TQMは製造業に限らず、サービス業など幅広い分野で活用されています。




「コーチング」とはどんな育成法なのか?

●部下自らが考え、課題を解決しながら成長する育成法

人材育成の際に聞く言葉「コーチング」。子育てや学校教育、スポーツの世界でも知られています。なんとなく想像はつくのですが、本当はどのような育成法なのでしょう?

コーチングは、「教育」とはまったく違うもの、といわれます。

教育とは教師役がお手本となり、ルールに従って真似ることが要求されます。日本ではこれが従来の社員育成の主流でした。

一方、コーチングとは、ルールや手段を一方的に押しつけることはありません。あくまで個人を尊重して、その人の「考える力」「自ら課題を解決する力」を育てるのがコーチングです。

コーチングでは、社員それぞれの個性や能力をしっかりと見極め、それぞれに合った課題(仕事のトラブルや成績の伸び悩みなど)を与えます。自ら考えて取り組み、解決策を見つけさせることで、社員の成長をうながします。

上司が「ああしろ、こうしろ」と指示をして、部下をそれに従わせるのを「教育」とすれば、「君はどうすればいいと思う?」と問いかけて考えさせるコーチングと、どちらがこれからの企業社会にふさわしい育成法かは明らかでしょう。

●「どうすればいいと思う?」ばかりの“コーチングもどき”は要注意

「なるほど、部下に考えさせればいいのか。こりゃいい」

そう早合点して、なにかというと「なぜだと思う?」「どうすればいいと思う?」ばかり繰り返して、「コーチングだ」と得意になっている困った上司も少なくありません。

こういう「コーチングもどき」では、部下は成長するどころか混乱するばかりです。コーチングとは部下に何もかも押しつけて放置することではないのです。

コーチングには、「部下の心理や能力」をつかみ、「それに見合った課題」や「部下のレベルにかなった質問」を適切に与える工夫が必要です。「ああしろ、こうしろ」式よりよほど難しいのです。

たとえば部下が営業のアプローチ法で迷っている場合は、ただ漠然と「どうすればいい?」ではなく、「なぜこのツールは通用しなかったのだろうね?」「この数値をどう思う?」」というように最小限の方向づけをしたり、部下が明らかに見当はずれの方向を向いているときには、強制にならない程度に軌道修正をしていかなければなりません。

そこから部下は自分で問題解決をする力を身につけ、ときには思わぬ斬新なアイデアを生むこともあるのです。

コーチングはビジネス本を買って読むだけではなかなか身につきません。育成にコーチングを本格的に導入している企業は、研修機関やコンサルタントに依頼して、「コーチング技術」について社内教育をするほどです。それほどコーチングとは高度な人材育成法なのです。



「週休2日制」と「完全週休2日制」はどこが違うの?

●「完全」が付く付かないかで、まったく違う意味に

「完全週休2日制」や「週休2日制」。似たような言葉ですが、何が違うのでしょうか?

「完全週休2日制」とは、言葉通り、1週間のうち2日は完全に休日になる、という意味です。

土日が休み、というのが一般的ですが、サービス業などでは世間の休日こそ繁忙期になるので、ウィークデーに休日が設定されることが多いでしょう。

一方、「週休2日制」と書かれている場合。

これは、月3回土日休、隔週土日休という場合や、月1週だけが週休2日であとは週休1日という場合でも、「週休2日制」と書かれていることがあるのです。

また休日が一定でなかったり社員によって違う場合は、「月6〜8回」「4週6休」などと書かれていることもあります。

いずれにしても、実際は月何日が休みで、どの日に休めるのか、入社する前に確かめておきましょう。

●会社が週休2日制を導入する理由とは・・・

週休2日制を採用する会社が世の中に増えてきましたが、これは社員に英気を養ってもらおうという優しい気持ちばかりが理由ではありません。

労働基準法の定めた法定労働時間は、1日8時間、週40時間までで、通常それを超える場合は、25%増しの残業代を支払わなければなりません。(労使の三六協定で別の条件が定められる場合もあります)

1日8時間勤務とすると、週5日で上限40時間に達してしまいます。もし月〜土の週6日働けば、1日分が時間外労働扱いとなり、割増賃金となってしまうわけです。多くの会社が週休2日となっているのはそのためです。

さて、6日出勤する週がある“不完全な”週休2日制の場合、上限の40時間を超えないよう、1日当たりの労働時間が調整されているかが注意点になります。もし超えていれば、たとえ通常の労働時間内に見えても、その分が残業代の対象になります。

では、土曜出勤して週40時間を超えた場合は、本来は休日として、35%増しの休日手当をもらえるのでしょうか? 

残念ながら「週休2日制」の場合は、休日は日曜だけなので休日手当とはなりません。通常の25%増しの時間外手当となります。

中には、1年単位でならして平均の労働時間を算出する「変形労働制」をとる会社もあります。しかしそれも会社が勝手に決めることはできず、労使協定を結んだうえで、労働基準監督署に届け出なければ認められません。

最近は、「年休○日」と、1年の休日数を記載している会社も増えています。比べて参考にしてみましょう。



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