愛知・岐阜・三重 東海の転職情報サイト

シゴトの基礎知識

よく聞く「PDCA」とは何の略?

●PDCAとは「計画→実行→検証→改善」の繰り返し

製造・生産管理、品質管理、人材教育、予算策定、経営合理化など、さまざまな局面で活用される「PDCAサイクル」。

PDCAとは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(検証)、Act(改善)の4つの言葉の頭文字です。

たとえば、メーカーの生産管理業務では、次のようにPDCAは進みます。

1. Plan(計画):

これまでの実績などを元に業務計画を立てる。

2. Do(実行):

計画に沿って業務を実行する。

3. Check(検証):

実際の業務が計画どおりにいったか検証する。

4. Act(改善)

計画どおりにいかなかった部分を改善する。


業務をこの4つの順に進めて、Act(改善)まできたら、もう一度Plan(計画)から始めます。次は検証を元にして改善が加えられているので、以前よりも良い結果が期待できるわけです。

そしてまたAct(改善)まできたら、同じサイクルを繰り返します。Plan→Do→Check→Act→Plan→Do→Check→Act→Plan・・・の繰り返しです。これをPDCAサイクルと呼びます。

2回目のPlanは1回目と同じではなく、より高い目標を設定します。つまり、スパイラル状に生産能力や効率が向上していくわけです。これをスパイラルアップと呼びます。

だからPDCAに終わりはありません。スパイラルは延々と続きます。継続的な業務改善がねらいです。

「やり方を考えて」「やってみたが」「うまくいかず」「いけなかった点を反省し」「もう一度やり方を考えて」というサイクルは皆さんが物事に取り組む際、ごく当たり前に行っていることかもしれませんが、何人ものスタッフが加わる、職場で計画的に実施することで、大きな効果が期待できます。

PDCAは、その発案者たちの名前をとって、デミング・サイクルやシューハート・サイクルとも呼ばれています。

PDCAは、ISOの認定条件のひとつにもなっており、現代の企業活動には欠かせない要素となっています。

●PDCAに不可欠なマネジメント力と現場のモチベーション

PDCAとは管理のサイクルでもあります。このやり方を導入すればすべてうまくいくわけではありません。成功するかどうかは、マネジメント力次第です。

Plan(計画)やCheck(検証)、Act(改善)で、現状や結果をしっかりと把握し、計画がうまくいかなければ、何が原因でうまくいかなかったのかを的確に判断していく能力が必要です。

マネジメントが不十分なままPDCAを回そうとしても、満足な計画や検証ができず改善できないまま、同じ状態が繰り返されがちです。

だからPDCAサイクルを導入するには、会社は管理者となる現場のマネージャーやチームリーダーをしっかりと育成しておかなければならないのです。

また、できる限り部署単位でPDCAサイクルを回し、部署ごとに明確な目標を立てていく方が成果が得られるといわれています。

最も効果が高いのは、スタッフたちが自らPlan(計画)を立てた場合です。

というのも、PDCAを支えるのは、管理者はもちろん、業務に携わるスタッフのモチベーションだからです。

自分たちで立てた計画ですから、課題や改善点にも自主的に取り組むことができます。すると成果も上がり、スタッフのモチベーションもますます高まります。

反対にトップダウンで一方的にPlan(計画)やAct(改善)を押しつけられたのでは、スタッフのやる気は起きません。盛り上がっているのは経営者ばかりで、現場は白けている、という状態にもなりかねません。現場を一番知っているのはスタッフたちです。スタッフがやる気にならなければPDCAは回りません。

PDCAが成果を上げるには、まず、会社が現場感覚に優れたマネージャーやチームリーダーを育成しているか、また彼ら現場リーダーがスタッフたちのやる気を高められるかにかかっているのです。


「BtoB」とは何のこと?

●進歩し続ける企業間取引の電子化

「BtoB」とは、インターネットを介して行われる電子商取引(EC)の考え方のひとつです。

「B」は、「business」の頭文字です。BtoBは企業対企業の電子商取引を指します。ちなみに通販のような企業と消費者の間の取引は、「BtoC」、ネットオークションのような消費者同士の取引は「CtoC」ともいわれます。Cは「Consumer」の頭文字です。

これまでの企業間の商取引は、「ご機嫌うかがい」がてら取引先に営業自らが発注書や伝票を持って発注元に足を運ぶ「御用聞き」や、FAXや電子メールによって行われてきました。

「電子メールはネットを通じて行われているから、電子商取引ではないか」と思われるかもしれませんが、人の手が間に入っていることからも、従来のやり方とあまり変わりません。それだけ手間と時間が余分にかかっているからです。

BtoBは、企業間の取引すべてをシステム化してしまう動きです。インターネット技術が進化し、ほとんどの企業でITのインフラが整ってきたことから普及もしやすくなってきました。

単に発注伝票や見積もりをネット上でやりとりするだけでなく、たとえば発注元であるA社での発注データが、そのままダイレクトに受注先のB社の生産部門に届くような仕組みです。

これによって、これまでかかっていた人手や時間を省き、コストダウンとスピード化をはかることができますし、発注ミスも極力防ぐことができるのです。

BtoBは、製造業における部品や材料の調達、流通における発注・配送など、さまざまな分野で活用されています。

「こちらは客なんだから、マメに顔を出して注文を聞きに来い」というのが以前のクライアントの考え方でしたが、そんなことにこだわっている会社は今後の競争社会ではまず生き残れません。BtoBの活用はこれからもますます定着し、さらに進化していくことでしょう。


●BtoB効果を最大限に引き出すために必要なことは?

BtoBには、さまざまな形態があります。

たとえば、ある特定の業界を対象として、商品や原材料などが簡単に発注できる「バーティカルポータル」と呼ばれる取引市場サイトです。

こうしたサイトには複数のメーカーが出品しているので、メーカーごとのウェブサイトをいちいちチェックして比較しなくても、自社に最適な商品を見つけることができます。掲載企業にとっても自社サイトで宣伝するよりもビジネスチャンスが大きくなるというメリットがあります。

また、ASP(アプリケーションサービスプロバイダ)といって、電子商取引に使用されるアプリケーションやデータベースをネットで提供するサービスも活用されています。発注者と受注者はそれぞれネットにアクセスし、プロバイダの用意したアプリケーションを使ってブラウザ上で取引ができるのです。

ASPにも多くの利点があります。

電子商取引では、取引するA社とB社が同じシステムやアプリケーションを使える方が望ましいですが、受注側が顧客である発注元に対して「このシステムを導入してくれ」と要求するのはなかなか難しいでしょう。

ASP方式ならば、インターネットにアクセスできる環境さえあれば特別のシステムやアプリケーションをわざわざ導入しなくてもBtoBが可能になるので、コストもかからず、メリットも大きいサービスです。

BtoBの効果をさらに高めるには、社内業務の改革も必要になります。

せっかくBtoBができるようになっても、それを使う社内で伝票の束を手にした担当者が走り回り、手書きの発注品目をいちいちテキストに起こす作業に追われるような光景がくり広げられていては、コストダウンなどとてもはかれません。

BtoBでシステム化された取引データの流れが、社内の業務の中でもそのまま応用できる社内外連動型の仕組みづくりは不可欠でしょう。


売上高や経常利益は、どう見ればいいのですか?

●「売上高が多いのが良い会社」は正しくない?

売上高が5000万円のA社と、3000万円のB社。はたしてどちらが良い会社でしょうか?

「A社に決まっている!」と答える前に、もう少し突っ込んで考えてみましょう。

まず、売上高以外にチェックしておきたいのが、粗利益、経常利益、粗利益率、経常利益率です。

売上高は、その会社の商品(形のないサービスも立派な商品です)がどれだけ売れたかを金額で表したものです。

もちろん、売上が丸々儲けになるわけではありません。そのためにかかった仕入れ値などの原価(仕入れ値、製造費)がマイナスされます。残った分が「粗利益」です。

売上高−原価(仕入れ値、製造費)=粗利益

というわけです。売上が5000万円のA社も、原価が4500万円かかっていれば、黒字は500万円。B社は3000万円の売上げでも原価を2000万円におさえていれば1000万円の黒字になり、B社の方が実績を上げていることになります。

ただし、この粗利益だけでは会社の経営状態をつかむには足りません。そこで出てくるのが「経常利益」です。

●経常利益は会社の「健康状態」を示すバロメータ

経常利益は、その会社が経営において、どのようにお金の出入りがあるのかを表したものです。その内訳は次のようになります。

経常利益=(売上高)−(原価)−(販売・一般管理費)+(営業外収益)−(営業外費用)

この中の「販売・一般管理費」とは、販売コスト、人件費やオフィスの賃料など、原価以外のコストです。

とくにポイントとなるのは、「営業外収益」です。

営業外収益とは、その会社の「本業以外」の活動で得た収入です。貸付金などの受取利息や株式配当、不動産賃貸収入など、大体において財務的なものが多いでしょう。

経済ニュースなどで「増益」とか「減益」とか言われているのは、この経常利益です。

つまり売上高だけでなく会社の経営の全体像が見えるのが、経常利益なのです。粗利益の段階では黒字でも、人件費がそれ以上にかかっていたら、経営全体としては赤字になってしまうのです。

逆に、経常利益が黒字でも、粗利益が赤字だとするとどうでしょうか?

この場合は、本業以外の、株式運用など営業外収益で儲けを出していることになります。この場合も会社全体としては黒字、ということになります。

しかし、本業で利益を出せていない会社はやはり健全な状態とはいえません。どこかで行き詰まってしまうでしょう。

経常利益の内訳は、いわば会社の健康状態をはかるバロメータです。売上げにくらべて人件費や販売コストがかさんでいたり、営業外収益の割合が高すぎるなど偏りがあるのは、やはり健全経営されている会社とは言いにくいわけです。


●粗利益率と経常利益率で、会社の健康度を比較する

しかし会社によって売上高もさまざまですし、規模や従業員数も違います。並べてもなかなか分かりません。

これを比較しやすくするのが、「粗利益率」と「経常利益率」です。

粗利益率は、(粗利益)÷(売上高)です。商品の売れる力を表します。

経常利益率は、(経常利益)÷(売上高)です。

この両者がバランスがとれて高いほど、うまく運営されている会社ということになるわけです。

冒頭のA社とB社も、ただ売上高を比べるだけでは良し悪しは分からないのです。

もしかすると、売上高ではA社に負けるけれど、B社の方が製造コストをおさえたり、効率的な運営をしてA社よりも高い粗利益率や経常利益率を出しているかもしれません。

またA社とB社が違う業種の場合は、薄利多売が主流の業界なのか、また付加価値が高く利益率のいい商品を売る業界なのかも考慮しながら数字を読む必要があります。

その場合は、異なる業種同士の数字を並べるよりも、まずは別々に考えて、同業他社との比較で良し悪しを判断した方がよりその会社をしっかりと理解できるのではないでしょうか。


愛知・岐阜・三重 東海の転職情報サイト

知って得する 転職お役立ち情報

中部地区最大規模の転職イベント 大転職フェア

 このページの先頭へ